伊藤沙莉の無駄遣い!? 『ミスなか』風呂光の“奇行”に視聴者落胆「役者は最高なのに」
#伊藤沙莉 #ミステリと言う勿れ
息を飲む謎解きが待っていたミステリー会で、伊藤沙莉演じる新人刑事・風呂光聖子の「ある行動」が浮きに浮きまくっていた。
菅田将暉主演のフジテレビ系月曜ドラマ『ミステリと言う勿(なか)れ』、3月7日に放送された第9話は、菅田演じる久能整(くのう・ととのう)が大学の准教授である天達春生(鈴木浩介)に招かれて参加した「ミステリー会」の謎解き編となった。
自分たちが泊まっている山荘で、幼い日の自分に強い影響を与えた美吉喜和(水川あさみ)がストーカーに殺害されたという事実を知った整。翌日、整は天達から、喜和の死には第三者が関わっていた可能性を示唆される。「先入観なしに見られる人間に、すべての状況を見ていて欲しい」と、整に改めてミステリー会に参加する人たちの観察を頼む天達。ミステリー会に参加している天達の友人・橘高(佐々木蔵之介)や蔦(池内万作)、ゲストとして招かれていたデラ(田口浩正)とパン(渋谷謙人)……誰が喜和の死に関わっていたのか疑心暗鬼になるなか、整、そして整と同じように天達に誘われてやってきた風呂光のふたりは突然の停電で山荘のガレージに閉じ込められてしまう。
主人公である整の恩人・喜和の最期をめぐる謎解きは、シリアスで見応えがあった。特に橘高を演じた佐々木蔵之介の名演は素晴らしく、SNS上には「『佐々木蔵之介劇場』でしたね」「実写になるとこうも感情移入してしまうのね。佐々木蔵之介の泣き演技素晴らしすぎる」などという声にあふれた。まさに賞賛の嵐だ。
正反対に、大きなブーイングが上がったのが、整と一緒にガレージに閉じ込められた風呂光のシーンだ。山荘内へのドアはガレージ側からは開けられない仕様で、突然の停電により電動シャッターも作動しないため、ガレージから出られなくなってしまったふたり。天井に、シャッターを手動で開けるための紐を見つけた風呂光は、「脚立か何かあれば……」と倉庫内を探そうとする整をなぜかスルーして、かなり高い位置にある紐を掴もうと、ひとりで明らかに無意味なジャンプを繰り返す。
これにはさすがに整も「風呂光さん!?」「それはちょっと無理があるんじゃ」とツッコミ。しかし、全然届いていないと整に何度か指摘された風呂光は、息を荒げてやっと諦めたかと思えば、台になるものを見つけた途端、整が「あ、じゃあそれ僕が(やります)」と動こうとするのを「ダメです、危険なので」と却下し、「任せてください」と言い張った末、台にした箱から足を踏み外して落下。床で受け身を取ったところで天達に発見され、「何やってんの?」と当然のリアクションを取られるという典型的な“オチ”まで付いていた。
この風呂光の“奇行”には多くの視聴者もポカンと開いた口が塞がらなかったよう。「風呂光さんを見ていてつらい」「ぴょんぴょん飛んで視聴者に『かわいい~』とか言われて消費されるような女性じゃない」「全編コメディ調なら『必死でかわいかった』みたいな感想でいいと思うんだけど、風呂光さんのシーンだけ謎にこういう扱いだと『女ならこれくらい無能で鈍臭いくらいがかわいいやろ?』って制作側の考えが透けて見える感じ」など言われようは散々だ。しかし指摘はもっともで、その後のシリアスで緻密な心理描写、まさかの真相とはまったく毛色の違う風呂光の行動は、「クスッとできる息抜きシーン」というより、ただの茶番や悪ふざけのように映った。
そもそも、原作では停電は発生せず、ガレージに閉じ込められる展開もドラマオリジナルだ(なお風呂光自体、原作ではこのエピソードには登場しない)。ミステリー会で起こっていることに疑心暗鬼になりつつあった風呂光は「まさかこの停電もわざと誰かがやったとか?」と言っていたが、送電線が雪の重みで切れたというオチ。一応、修理業者が夕方にやってくるため、この場にいることを誰にも目撃されたくなかった橘高が焦る……という意味合いがあった「停電」だが、特にストーリー上必要のあった描写とは思えず、“整と風呂光がともに閉じ込められる”という展開が欲しいがために用意された改変だろう。第9話のラストでは、ドラマの風呂光は相変わらず整に特別な想いを抱いている様子だった。
最近では、こうしたドラマ版・風呂光のあまりの不憫さに「伊藤沙莉の無駄遣い」「まじで伊藤沙莉なら原作の風呂光さんちゃんと演じてくれたと思うんだよ」と、名優である伊藤沙莉に対して同情の声が上がるほどだ。ドラマの探偵モノでは定番の“コミカルな助手”という役割としてはしっかり演じている伊藤だが、原作の風呂光とドラマの風呂光の違いについて、どう考えているのか一度聞いてみたいものである。
■番組情報
月曜ドラマ『ミステリと言う勿れ』
フジテレビ系毎週月曜21時~
出演:菅田将暉、伊藤沙莉、尾上松也、門脇麦、白石麻衣、鈴木浩介、筒井道隆、遠藤憲一 ほか
音楽:Ken Arai
脚本:相沢友子
プロデュース:草ヶ谷大輔、熊谷理恵(大映テレビ)
演出:松山博昭、品田俊介、相沢秀幸
主題歌:King Gnu 「カメレオン」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
制作・著作:フジテレビ 第一制作部
公式サイト:fujitv.co.jp/mystery
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