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横浜流星の主演映画『嘘喰い』に酷評続出のワケ…原作者は「続編あるなら自分で脚本やる」

横浜流星の主演映画『嘘喰い』に酷評続出のワケ…原作者は「続編あるなら自分で脚本やる」の画像
映画公式サイトより

 横浜流星が主演した映画『嘘喰い』(中田秀夫監督)が11日から全国公開された。人気漫画の待望の実写化となる話題作だったはずだが、映画ファンや原作ファンからの評価は芳しくなく、興行成績も予想外の苦戦となっている。

 同映画は、シリーズ累計発行部数880万部を超える迫稔雄氏の同名コミックの実写化。「対戦相手のブラフ(嘘)を見抜いてすべて喰い尽くす」ことから「嘘喰い」と呼ばれる天才ギャンブラー・斑目貘(横浜)が、日本の闇社会を牛耳る組織「倶楽部賭郎」の頂点を目指し、大金と命を懸けた特殊なギャンブルに挑むというストーリーだ。

 熱烈な原作ファンがいる作品のため、制作発表当初から“改変”を危惧する声が多かったが、1月19日に行われたジャパンプレミアにおいて、あるエピソードが明かされたことでファンの期待がグンと高まった。

「当初、映画の台本に『貘がハーモニカを吹く』という原作にない謎のシーンがあったそうですが、主演の横浜が『貘の持ち物は(勝利を確信した時にかじる)カリカリ梅だけ』と断固拒否。中田監督が説得しても応じなかったそうで、この話を聞いた原作ファンは『横浜流星の好プレー!』『原作改悪を阻止してくれた!』と色めき立ちました。また、司会者から『台本にないアドリブも多かった』という話をされると、横浜は『アドリブというより、台本にない原作のセリフを付け加えることがありました』と返答し、徹底した原作リスペクトの姿勢を見せていました。劇中では、おなじみの決めゼリフ『あんた、嘘つきだね』もしっかり再現してくれています」(映画ライター)

 これなら期待できるとファンは喜んでいたが、実際に公開されるとSNSや映画サイトで酷評が相次いだ。「原作にない恋愛描写を入れるのやめてほしかった」「邦画は恋愛要素のノルマでもあるの?」「必要ないキャラの改変やテンポの悪さが目立った」「漫画だと面白かったギャンブルの駆け引きが台なし」といった声が目立ち、設定やキャラ、ストーリーなどの“改変”にブーイングが起きているようだ。

「主演を務めた横浜や相棒の梶隆臣を演じた佐野勇斗をはじめ、立会人・夜行妃古壱役の村上弘明、組織のボス・切間創一役の櫻井海音、強大な敵・佐田国一輝役の三浦翔平らキャスト陣の演技は原作ファンからも称賛されています。ただ、白石麻衣が演じた武闘派暴力団の女組長・鞍馬蘭子は原作と大きくイメージが異なり、あまり必要とは思えない恋愛要素まで加えられたことでファンから反発があった。原作を読んでいない観客からも『恋愛要素が蛇足だった』といった声がありますから、とってつけたように感じた人が多かったのかもしれません。いまの観客は恋愛要素を無理やり入れるのを望んでおらず、こうした改変はもう時代に合っていないのでしょう」(前出)

 原作者の迫氏もキャスト陣の熱演には満足しているようで、6日付の自身のTwitterでは「横浜流星さんが映画嘘喰い次回作にてギャンブルはエアポーカーをご所望です。コレは次回作実現させて欲しいですね~」などとツイート。次回作があるなら原作屈指の人気ギャンブル「エアポーカー」を題材にしてほしいという横浜の発言を取り上げ、映画の続編と横浜らキャスト陣の続投に乗り気な様子を見せた。

 しかし、このツイートの最後には「もし次回作やるなら僕が脚本やりますよ」という一文が……。笑顔の顔文字が添えられているので和やかな発言にも思えるのだが、これを目にしたファンからは「映画の脚本に失望しているのではないか」と推測する声が上がった。

 今作は観客からの評価だけでなく、興行成績でも苦戦しているようだ。公開初週の2月12日~13日の国内映画ランキング(興行通信社調べ)では、初登場5位。公開館数が大作規模の339館ということを考えると、かなり厳しいスタートだ。
 
「SNSでは、映画館へ行った客からの『席がガラガラだった』という報告も散見されます。コアな原作ファンに支えられている作品であるだけに、ネット上で“原作改悪”の評判が立ってしまうと客足が余計に伸び悩むかも……。公開2週目で早くもトップ10圏外になるような事態も危惧されます」(前出)

 これまで数多くのドラマや映画のコミック実写化作品がずさんな“原作改変”によって酷評の対象になり、原作ファンから黒歴史扱いされてきた。『嘘喰い』が同じ道をたどることにならなければいいが……。

雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

さいきじゅん

最終更新:2022/02/17 11:00
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