『ムチャブリ!』コメディとしては好評も…お仕事ドラマとしてはガッカリ?
#ムチャブリ
高畑充希が主演する日本テレビ系水曜ドラマ『ムチャブリ! わたしが社長になるなんて』の初回が1月12日に放送された。世帯平均視聴率は8.9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と、これまでの日テレ水曜ドラマ枠のなかではやや低めからのスタートとなった。
高畑が演じるのは、出世欲はなく、恋愛にも縁がない30歳で、仕事後は家でビールとゲームという、今どき世代の会社員・高梨雛子。ある日、カリスマ社長の浅海寛人(松田翔太)から、新しく設立した子会社の社長に突然任命されてしまうところから始まるドタバタお仕事ドラマだ。
第1話で雛子は、浅海が買収した老舗フレンチレストランのリニューアルを命じられるが、シェフの古賀(神保悟志)らからは反発され、生意気な部下・大牙涼(志尊淳)にも噛みつかれ、いきなりピンチに陥る、という展開だった。
浅海からのムチャブリに振り回されつつも、独り言で毒のあるツッコミを入れる雛子を高畑がコミカルに演じていて、視聴者からも「高畑充希ちゃんのモノローグが面白い」「コミカルでテンポ良かった。安定の高畑充希ちゃん」「コメディエンヌっぷりが可愛い」などと好評の様子。確かに第1話の印象は、軽快で、テンポ良くサクサク物語が進み、重いテーマもなくストレスなく視聴することができそうなドラマ、といったところだ。高畑が驚いたり怒ったり笑ったり表情豊かで、持ち前のキュートな魅力が満載でもある。
その一方で、老舗レストランの立て直しという設定や、仕事の困難を乗り越えて成長するストーリーは既視感が強く、軽快な反面、奥行きのない話の浅さが気になる。正統フレンチにこだわりを持つ古賀シェフとの確執も、自信を無くし弱音を吐く雛子の姿を見た古賀があっさりカジュアルフレンチへの方針転換を受け入れ、解決してしまう。雛子はただ弱音を吐いただけだったし、頑張ったのは、新メニューを決めるためにシェフの試作メニューの試食に付き合ったひと晩だけ。SNS上には「シェフが簡単に社長側につき、安直な脚本でガッカリした」「ありがちなお仕事ドラマだった。既視感満載」などという声も多数並んでいる。
「爽快!お仕事エンターテインメント!!」と謳っているとおり、週の真ん中に軽い気持ちで楽しむことできるという点ではアリなのだが、これから3カ月にわたって視聴者を飽きることなく惹きつけるためには、軽やかさだけでなく時に重みもあるメリハリが欲しいところ。
とはいえ、まだ物語は動きはじめたばかり。まだまだ新米社長の困難は続き、雛子が成長していく姿が描かれるはずだ。雛子と浅海や大牙との恋愛要素もそのうち出てくるに違いない。1月19日放送の第2話には、新たに優香が謎の女性役として登場する。どんなムチャブリが雛子を待っているのか、今後の展開に期待したい。
■番組情報
水曜ドラマ『ムチャブリ! わたしが社長になるなんて』
日本テレビ系毎週水曜22時~
出演:高畑充希、志尊淳、松田翔太、夏帆、優香、笠松将、山田真歩、坪倉由幸ほか
音楽:河野伸
主題歌:ENHYPEN「Always」(ユニバーサルミュージック)
脚本:渡邉真子
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:鈴木亜希乃、柳内久仁子(AX-ON)
演出:猪股隆一、狩山俊輔
制作協力:AX-ON
製作・著作:日本テレビ
公式サイト:ntv.co.jp/muchaburi
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