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木村拓哉『マスカレード・ナイト』で好演も…「映画記者に認めてもらえない」理由

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木村拓哉

 在京スポーツ7紙で構成される「東京映画記者会」が投票で選ぶ第64回ブルーリボン賞のノミネート作品が先ごろ、発表された。

 最多5部門にノミネートを受けたのは、第74回カンヌ国際映画祭で4冠に輝き、第79回ゴールデングローブ賞で非英語映画賞を受賞するなど世界的に評価を受ける『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)。作品賞、監督賞、主演男優賞(西島秀俊)、助演男優賞(岡田将生)、助演女優賞(三浦透子)の候補となった。

 続いて4部門5ノミネートとなったのは『ヤクザと家族 The Family』(藤井道人監督)。そのほか『茜色に焼かれる』(石井裕也監督)、『すばらしき世界』(西川美和監督)、『孤狼の血 LEVEL2』(白石和彌監督)、『護られなかった者たちへ』(瀬々敬久監督)が4部門ノミネートとなった。

 ここで注目を集めたのは、昨年の日本の興行収入で年間9位のヒットを記録した『マスカレード・ナイト』(鈴木雅之監督)が作品賞のみのノミネートとなったことだ。

「ブルーリボン賞の授賞式の特徴は、前年の主演男優賞・主演女優賞に輝いた人が司会を務める点。2020年は『ミッドナイトスワン』の草彅剛が主演男優賞に輝いたため、今年授賞式が行われた場合は草彅が司会として登壇することになり、木村が主演男優賞候補となれば元SMAPの2人がそろい踏みを果たす可能性があった。そのため映画業界以外からも注目を集めていたが、さすがにコロナ禍とあって授賞式は昨年に続いて中止。加えて、『マスカレード・ナイト』で主演を務めた木村は、主演男優賞の候補にも入っていなかった。事務所の後輩である岡田准一はノミネートされたのだが……」(芸能記者)

 木村は『マスカレード・ナイト』での好演が評価され、昨年12月1日に発表された第46回報知映画賞では主演男優賞に輝いている。業界関係者によれば、ブルーリボン賞で木村が主演男優賞の候補とならなかったのは、過去の事件が影響したのではとの見方があるという。

「木村初の時代映画劇挑戦として2006年に公開された主演作『武士の一分』でも、演技は評価されていた。しかし事務所の方針で、ノミネートされる前から日本アカデミー賞など国内の映画賞を一方的に辞退。そんな身勝手な行動に各スポーツ紙の映画記者たちはすっかりあきれ果ててしまったようで、辞退した当時は『もう、キムタクに賞はやらない!』と激怒する記者もいたほどだったとか。あれから15年以上も経つが、まだまだ引きずっている部分はあるのかもしれない。あの一件で木村がすっかり距離を置かれてしまった日本アカデミー賞では、岡田や、嵐・二宮和也が最優秀主演男優賞を受賞。事務所の都合に振り回された揚げ句、事務所の後輩に映画俳優としての実績を抜かれてしまったのは相当悔しいのでは」(同上)

 昨年4月の第44回日本アカデミー賞授賞式では、草彅と二宮の“共演”が大いに話題になったことも記憶に新しいが、はたして今年、日本アカデミー賞は木村と『マスカレード・ナイト』をどのように扱うのだろうか。

大山ユースケ(ライター)

1990年、千葉県生まれ。某大手メディアに勤務中の複業ライター。得意ジャンルはお笑いと酒。

おおやまゆーすけ

最終更新:2022/01/12 12:41
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