『まめ夫』『ハコヅメ』『恋です!』…エスムラルダが振り返る2021年のテレビドラマ
#俺の家の話 #大豆田とわ子と三人の元夫 #ハコヅメ
セクシュアルマイノリティが登場するドラマも増加
あと、男子高校生二人のピュアな恋愛を描いた『消えた初恋』(テレビ朝日系・10月期)や、主要キャラクターの中にレズビアンやゲイがいた『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール』(日本テレビ系・10月期)『ドラゴン桜』(TBS系・7月期)『SUPER RICH』(フジテレビ系・10月期)『推しの王子様』(フジテレビ系・7月期)『顔だけ先生』(フジテレビ系・10月期)など、セクシュアルマイノリティが登場する作品が多かったのも2021年の特徴。おそらく『おっさんずラブ』や『きのう何食べた?』、『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』などのヒットを受けての流れだろうけど、アタシはこの傾向が一過性のものに終わらず、来年以降も続いてほしいと願っているわ。
以前、ある作家さんに取材をしたとき、その方が「世の中には4~5%程度のセクシュアルマイノリティがいるといわれているので(筆者注:現在、この割合には諸説あり)、自分の作品には同じ割合で、セクシュアルマイノリティを登場させるようにしている」とおっしゃっていたんだけど、アタシはその考え方に大賛成。
欧米のドラマには、もうずいぶん前からレズビアンやゲイが登場していたけど、日本ではごく最近まで、セクシュアルマイノリティは、ゴールデンのドラマにはほとんど登場しなかったし、登場してもネタ的に扱われることが多かったのよね。それがここ数年、等身大のレズビアンやゲイ、トランスジェンダーなどがきちんと描かれるように。小説やドラマに当たり前のように登場することになることで、少しずつ偏見もなくなっていくし、昔のアタシのように「自分以外に、同性が好きな人なんていないんじゃないだろうか」と悩む子どもも少なくなっていくんじゃないかと、アタシは思うのよ。
ちなみに、来年1月には、NHK総合でアロマンティック(他者に恋愛感情を抱かないこと)・アセクシュアル(他者に性的に惹かれないこと)の男女を主人公としたドラマ(『恋せぬふたり』)が放送されるそう。
アタシ的に、好きなドラマが多かった2021年。2022年も素敵なドラマがたくさん放送されますように!
エスムラルダ
1994年よりドラァグクイーンとして各種イベント・メディア、舞台公演などに出演。2002年、東京都「ヘブン・アーティスト」ライセンスを取得。
脚本家・ライターとしても活動しており、舞台・ドラマの脚本や、東宝ミュージカル『プリシラ』(宮本亞門演出)の翻訳を手がける。近著に『ロジカルメモ』(本名名義、アスコム刊)。
また2018年12月、作詞家・及川眠子、作曲家・中崎英也のプロデュースにより、ドラァグクイーン・ディーヴァ・ユニット「八方不美人」を結成し、CDデビュー。
Twitter @esmralda001 / Instagram @esmralda001
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