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『真犯人フラグ』ついに「真相編」スタート…仕掛け連発で怒涛の巻き返しなるか

『真犯人フラグ』ついに「真相編」スタート…仕掛け連発で怒涛の巻き返しなるかの画像
ドラマ公式サイトより

 無数の謎の種をまく期間を終え、日本テレビの日曜ドラマ『真犯人フラグ』がついに大きく動き出す。12月12日に放送される第9話は「真相編・序」。いよいよ母子失踪事件の真相が明らかになっていきそうだ。

 初回で凌介(西島秀俊)の妻子が謎の失踪を遂げて以来、さまざまな謎が追加されていくばかりで、大きな事件の進展がなかった同ドラマ。そのストーリー展開の遅さに焦れてしまう視聴者が多く、世帯平均視聴率も初回の8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を最高に、7%台前半から6%台へと下降。離れてしまう視聴者も増えていた。

 ただ、第5話で最低の6.4%を記録して以来、微増し続けてもいる。この推移を見ていると、やはり同じ制作陣が2019年に手がけた同局の『あなたの番です』と比べてしまう。こちらも初回はほぼ同じ8.3%でスタート、その後は6%台に落ち、やはり中盤の第6話で最低の6.3%をマーク。だがその後、前半ラストに向けてじわじわと視聴率を上げ、「特別編」が8.1%となるまでに回復し、そして2クール目からは一気に上昇し二桁を連発、最終回は驚きの19.4%という結果となった。これまでのところ、『真犯人フラグ』の視聴率推移は見事に『あな番』と重なって見える。この先は、第9話で明かされる真相と新しい展開がどれだけ視聴者を惹きつけることができるかにかかっているだろう。

 前半ラストに向け、制作陣の仕掛けにも拍車がかかってきている。第7話では整形外科医の藤井淳史(片桐仁)と看護師の桜木るり(筧美和子)という『あな番』の登場人物がゲスト出演し話題を呼んだが、第8話ではついに『あな番』主人公の手塚夫婦(田中圭・原田知世)までも登場、このふたつの世界のクロスオーバーにファンたちは大いに盛り上がっていた。

 さらに第8話に登場した正体不明の怪しい男が「しちはごじゅうろく」と謎の暗号めいた言葉を口にしていたが、脚本を担当している高野水登は、第8話の放送直前に投稿した「確定申告の作業中」とするツイートの画像にさりげなく「7 × 8 = 56」の数式を入れていた……という細かな仕掛けも。

 ただ、一部の視聴者からは手塚夫婦の出演に「こういう番宣要らないんだよなぁ」「あな番キャスト出演させるの完全に映画の番宣だから見てて出てきたら萎えるわ」「今は真犯人フラグであな番の番宣は止めてな~」などという声も。12月10日に公開された『あなたの番です 劇場版』の宣伝を行っているみたいでしらけてしまう、というわけだ。ここまで世界線が交じわると、もしかしたら『あなたの番です 劇場版』の方にも『真犯人フラグ』に関する何かが盛り込まれているのではないか、などと勘ぐってしまいたくもなる。

 ともあれ、『真犯人フラグ』はついに「真相編」に入るということで、佳境に差し掛かる。盛り上がってきていることは間違いない。はたして制作陣の戦略は功を奏し、『あな番』に続くヒット作へと押し上げることになるのか。今夜放送の第9話がその分水嶺となりそうだ。

■番組情報
日曜ドラマ『真犯人フラグ』
日本テレビ系毎週土曜22時30分~
出演:西島秀俊、芳根京子、佐野勇斗、桜井ユキ、生駒里奈、柄本時生、柿澤勇人、長田成哉、坂東龍汰、迫田孝也、田中哲司、宮沢りえ ほか
主題歌:Novelbright「seeker」(UNIVERSAL SIGMA / ZEST)
音楽:林ゆうき、橘麻実
企画・原案:秋元康
脚本:高野水登
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:鈴間広枝、松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)
演出:佐久間紀佳、中島悟(AX-ON)、小室直子
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/shinhannin-flag/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/12/12 12:00
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