日ハム新庄監督、“らしさ”爆発の会見でも「まとも」だった野球勘
#日本ハムファイターズ #新庄剛志 #立浪和義
まるで漫画の世界から飛び出したようなコミカル色全開の会見だった。
プロ野球・北海道日本ハムファイターズの新監督に起用された新庄剛志氏が4日、札幌市内のホテルで就任会見に出席。ワインレッドスーツに襟を立たせたシャツで「優勝なんか一切目指しません!」などと好き放題に、1時間近くにわたり心境を語った。
約120人のマスコミが集まった会場で、“新庄劇場”が始まったのだ。
日本テレビ、TBSは、系列局が放送するワイドショー内で詳細に伝え、フジテレビ系情報番組『バイキングMORE』もこの会見を取り上げている。Twitter上のトレンドには「新庄監督」を筆頭に会見関連のワードがランクインするなど、世間の注目度の高さがうかがえた。
バラエティ番組で顔を整形したことを告白したことでも知られる新庄新監督は、「これからは顔を変えずにチームを変える」と自虐ネタをぶっ込んだかと思えば、両脇に座った球団社長、球団オーナーを前に「監督兼選手で契約しました」とジョークを飛ばす場面もあった。
プロ野球OBが解説する。
「『球団からのオファーに1秒で快諾した』など、新庄らしいコメントのオンパレードだった会見でしたが、野球の本質はちゃんと理解していましたね。会見の中で『野手に4人スターがいればいい』と話しましたが、あれは打線を組んだ時に核になる最低限の人員と合致します。また、プレッシャーに弱いとされる若い選手をうまくノセるために、あえて優勝宣言をしなかったことも大きい。毎日試合をやる中で勝ち星を積み重ね、気づいたら優勝のゴールテープを切っていた……というのが新庄監督の理想形でしょう」
一方で、新庄新監督と同世代の中日ドラゴンズ・立浪和義新監督は先日、就任会見で「スポーツマンはスポーツマンらしく」と“身だしなみ改革”を宣言。実際に茶髪や長髪、ヒゲの禁止が選手やスタッフに言い渡され、実行されたが、これには前出のプロ野球OBも首をかしげる。
「昭和の根性野球丸出しで、締め付けて強くしようとする方針が明確になりました。いわゆる管理野球を掲げ、新庄監督とは全く対照的です。現代の20代、30代の選手がどちらに合わせやすいかは一目瞭然でしょう」
ただ、プロ野球は、エンターテインメントの側面もあるものの、143試合全てで勝ち負けがはっきり出るもの。結果を出せなければ、いくら新庄といえどもバッシングの対象となることは避けられない世界だ。今までになかった監督像を作り上げ、球史にさらなる伝説を残せるのか、新庄新監督の采配が今から楽しみだ。
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