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プロ野球・巨人、元木ヘッド「育成ドラフト」の裏に原監督続投の布石か

プロ野球・巨人、元木ヘッド「育成ドラフト」の裏に原監督続投の布石かの画像
Getty Imagesより

 プロ野球・読売ジャイアンツは12日、東京ドームで行われた阪神タイガース戦で1―2で負け、今シーズンのセ・リーグ優勝の可能性が完全に消滅した。昨シーズンまでセ・リーグ2連覇を果たした球界の盟主は4年ぶりの7連敗。原辰徳監督の去就について先日、一部スポーツ紙が続投報道を掲載するなか、ある動きに注目が集まった。11日に行われたプロ野球ドラフト会議でのことだという。

 巨人は支配下で7人を指名した後、原監督が退席。代わって登場したのが元木大介1軍ヘッドコーチだった。元木ヘッドは続いて行われた育成ドラフトで計10人を指名した。昨年は阿部慎之助2軍監督が育成ドラフト会議に参加、そのままファームの現場責任者として今年、指揮したのは記憶に新しい。

「元木ヘッドの登場に、古株のプロ野球関係者もかなりざわついたようだね。だって去年は阿部2軍監督がいたのに、1軍首脳陣の元木ヘッドが出てきたら、来年は2軍監督内定なのかって話になるよ。今年、1軍で原監督の隣で戦術を学んだのだから、次は自分がトップに立って実践しなければいけない。バラエティー番組のキャラクターとは違って、野球に関してはとても厳しいことで有名。いい指導者になると思いますよ」(プロ野球OB)

 ただ、別の見方もあるようで……。

「原監督の続投報道が出たのは、球団親会社の読売グループの新聞やスポーツ紙ではなかったが、1面で大々的に報じたのだからそれ相応の根拠があるはずです。今はセ・リーグ3位ですが、シーズン終盤なのに負けが増えてきた。ひょっとすれば4位の広島東洋カープと順位が入れ替わる可能性だってあり、そうなれば一気に辞任へと空気が変わってきます。そうなる前に原監督自身が既成事実を作り、うまい具合に続投の流れを維持しようとしているのではないでしょうか」(スポーツ紙運動部記者)

 その手段のひとつが、来シーズンの2軍監督に元木ヘッドが就任するということであれば合点がいくだろう。常勝軍団として毎年のようにリーグ優勝や日本一が使命の巨人で勝負に徹するほど難しいことはないが、原監督の狙いはどこにあるのだろうか。

「自分の考えを形にしてくれる指導者を作っていくのが最大の狙いでしょう。そうすれば先々フロント職に就任しても立場は安泰ですからね」

 球界の若大将はしっかりと構想を実現しようとしている。

大山ユースケ(ライター)

1990年、千葉県生まれ。某大手メディアに勤務中の複業ライター。得意ジャンルはお笑いと酒。

おおやまゆーすけ

最終更新:2021/10/16 08:00
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