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小栗旬主演『日本沈没』は『シン・ゴジラ』っぽい? 香川照之のやりすぎ怪演とホラン千秋のナレーションに違和感の声も

小栗旬主演『日本沈没』は『シン・ゴジラ』っぽい? 香川照之のやりすぎ怪演とホラン千秋のナレーションに違和感の声もの画像
番組公式サイトより

 小栗旬が主演を務めるTBS系「日曜劇場」枠の連続ドラマ『日本沈没ー希望のひとー』の第1話が10日に放送され、世帯平均視聴率15.8%、個人視聴率9.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。SNSでも話題沸騰でトレンドワード1位に輝き、文句なしの好スタートを切った。

 ところが、視聴者からの反応は称賛一色ではなく、意外にも不満の声が目立つ状況となっている。今後の展開次第では、多くの視聴者が離れてしまうのではないかと危惧されているようだ。

 同ドラマは小松左京の不朽のSF小説が原作で、過去に何度も映像化されてきた大作。今回は2023年の東京を舞台に原作を大胆にアレンジし、主演の小栗をはじめ、松山ケンイチ、杏、香川照之、仲村トオル、國村隼、石橋蓮司、吉田鋼太郎、比嘉愛未ら豪華キャストが集結している。放送同日の24時からNetflixで世界配信されるという新たな試みもあり、TBSにとって渾身の期待作だ。

 第1話では、東山総理(仲村)が各省庁の優秀な若手官僚たちを集めた「日本未来推進会議」を発足。環境省の天海(小栗)、経産省の常盤(松山)といった官僚がそのメンバーに選ばれ、自身の提案を通したい天海は東山総理にすり寄ろうとする。そんな折、東山総理が推進するクリーンエネルギー計画「COMS(コムス)」が原因で“関東沈没”が起こると予言する異端の地震学者・田所(香川)が世間の注目を浴び、デモが起きる騒ぎに発展したことで天海がその事態収拾に乗り出すも……という展開だった。

 ネット上では「壮大なストーリーなのにテンポがよくて見入ってしまった」「政府高官の隠蔽体質とか、現代的な風刺の入れ方がうまくて考えさせられる」「明らかにお金かけて作っていて久々に『大作ドラマ』って感じする」と高評価するコメントが上がっている。

 また、一部では「日本のドラマだとCGが安っぽくなるのでは」と危惧されていたが、田所博士が関東沈没の前兆として予言していた日之島の水没シーンは「思った以上のデキ」「リアルでちょっと怖いくらい」と好評だった。

 しかし、その一方で「シン・ゴジラに似すぎ」「シン・ゴジラの前半と半沢直樹の劣化コピーみたい」「ドラマでシン・ゴジラっぽいことやろうとしてもアラが目立つだけ」「うまい俳優さんと『このドラマに必要?』って感じの人の差が激しい」といった厳しい意見も目立っている。

「官僚や政治家の会議シーンが多く、会議を中断してテレビのニュース速報で緊急事態を把握する場面は、まさに映画『シン・ゴジラ』を彷彿とさせました。中村アン演じる外務省官僚が急に短い英語を入れてくるのも『シン・ゴジラ』の石原さとみを思わせます。また、クセの強いベテラン俳優たちによる人間ドラマや権力闘争が描かれたことに加え、田所博士役の香川が怪演を見せたことで、同じ日曜劇場の『半沢直樹』を連想する人も多かったようです」(ドラマウォッチャー)

 『半沢直樹』では主演の堺雅人を食ってしまうほど大好評だった香川の怪演だが、今作では賛否あるようだ。

 73年の映画版と74年のドラマ版で田所博士を演じた名優・小林桂樹と比較する声が多く、ネット上では「香川照之の演技はやり過ぎでギャグに見えてしまう」「大げさすぎて……小林桂樹さんの演技の自然さを見習ってほしい」「初代の小林桂樹が素晴らしすぎたからどうしても見劣りするね」といった辛辣な意見が少なからず寄せられている。

「番組公式Twitterで披露された裏話によると、あの独特の話し方は『研究に没頭し、人と話し慣れていない』という田所博士のキャラを演出するための香川の計算とのこと。また、小林桂樹が演じた田所博士が秀逸すぎるため、あれに対抗するにはオーバーとも思える全力演技で挑むしかないという考えもあったのかもしれません。本人も『これで最後まで通すの大変だな』と漏らしていたそうですからね。ただ、他のキャストの演技と比べると浮いてしまうこともあって、拒絶感を示す視聴者もいるのでしょう」(前出)

 さらに、それ以上に物議を醸しているのがナレーションだ。

「ナレーションはホラン千秋が担当しているのですが、視聴者からは『ニュース原稿を読んでるみたい』『違和感ありすぎ』『まったくドラマと合ってない』と不評がかなり目立っています。報道キャスターをしているだけあって言葉の聞きやすさはまったく問題がないのですが、声質やしゃべり方が重厚なストーリーと合っておらず、制作側のキャスティングミスに思える。第1話はナレーションでの状況説明が多かったので余計に違和感が増してしまったのですが、第2話以降もそうであれば視聴者離れの一因になりかねません」(前出)

 今月6日、ホランがキャスターを務める情報番組『Nスタ』(同)に小栗と松山がVTR出演し、ホランのナレーションに「あえて注文をつけてほしい」とリクエストされる場面があった。この時、松山は冗談めかしながら「可愛すぎるので声に重量感を出してほしい」といった発言をしたのだが、案外これは本音だったのかもしれない。

 第2話以降の展開によって、こうした数々のネガティブな声を吹き飛ばすことができるのかどうか。初回の視聴率は20%超えを期待できる高水準で、Netflixで世界配信されることで国際的な評価を得る可能性もあるだけに、今後に期待したい。

雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

さいきじゅん

最終更新:2022/05/17 15:59
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