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『プロミス・シンデレラ』センシティブな“いじめ問題”を胸キュンシーンでうやむやに? 視聴者に残るモヤモヤ

『プロミス・シンデレラ』センシティブな“いじめ問題”を胸キュンシーンでうやむやに? 視聴者に残るモヤモヤの画像
『プロミス・シンデレラ』公式サイトより

 「胸キュンシーンでカバーすればOK」というわけではなさそうだ。

 TBS系火曜ドラマ『プロミス・シンデレラ』の第8話が、8月31日に放送された。平均世帯視聴率は8.9%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)を記録。番組最高視聴率を更新し、V字回復の兆しを見せている。

 第8話は、ヒロインの早梅(二階堂ふみ)を、壱成(眞栄田郷敦)と成吾(岩田剛典)が奪い合う“胸キュン合戦”であった。夏祭りの夜、崖から突き落とされた早梅を成吾がお姫様抱っこで助け出したり、早梅と手も繋げずにモジモジしていた壱成が突然告白&キスしたり……。特に壱成のツンデレキスは大好評で、ビジュアル・タイミングともにお手本のようなキスシーンにSNSは大いに盛り上がった。

 そんな絶好調の『プロミス・シンデレラ』だが、実は一部の視聴者の中である“モヤモヤ”が残っていた。それは、第1話で登場したいじめのシーンである。

 いまやすっかり“いい子”になった壱成だが、第1話では友人らと一緒になって同級生の下山(青木柚)をいじめていた。気の弱い下山に「道端でナンパしろ」と命令したり、4人分の荷物を持たせて街を歩かせたりと、その行動はおふざけでは済まされないものばかり。別の同級生に至っては下山にカツアゲをしていたというのだから、もはや犯罪レベルにまで達している。

 しかし、第8話では同級生たちが下山を夏祭りに誘うシーンが映し出されていた。紆余曲折を経て仲良くなったのかもしれないが、ここまでで壱成と同級生らが下山に謝罪する場面は無し。カツアゲで奪われたお金がどうなったのかもわからない。

 ネットでは「カツアゲの被害受けていじめられてる彼へのフォローなしは番組としてどうなんだ……」「できたら下山にお金返すとこまで見せて欲しいな」「壱成と高校の子たちはちゃんと謝ってお金返したの?(中略)そこ曖昧のままなんとなく仲良しはダメでしょ」といった意見が続出。いじめシーンに嫌悪感を抱いていた視聴者はモヤモヤを募らせているようだ。

 原作通りなのかもしれないし、怒涛の胸キュンシーン祭りで「それどころではない」といった雰囲気なのも事実。しかし、いじめというセンシティブな問題だからこそ、丁寧に描くべきだったのではないだろうか。

■番組情報
火曜ドラマ『プロミス・シンデレラ』
TBS系毎週火曜22時~
出演:二階堂ふみ、眞栄田郷敦、松井玲奈、井之脇海、松村沙友理、堺小春、高橋克実、友近、森カンナ、金子ノブアキ、三田佳子(特別出演)、岩田剛典
原作:橘オレコ「プロミス・シンデレラ」(小学館「マンガワン」連載中)
脚本:古家和尚
音楽:やまだ豊
主題歌:LiSA 「HADASHi NO STEP」(SACRA MUSIC / Sony Music Labels Inc.)
演出:村上正典(共同テレビ)、都築淳一(共同テレビ)、北坊信一(共同テレビ)
プロデューサー:橋本芙美(共同テレビ)、久松大地(共同テレビ)
製作:共同テレビ、TBS
公式サイト: https://www.tbs.co.jp/promise_cinderella_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/09/07 12:00
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