三浦翔平『ハコヅメ』で女の“プライド”を守る姿がパーフェクト! ドラマ界で支持される「涙を隠す男たち」
#三浦翔平 #ハコヅメ
「女は守られたいもの」というのは前時代的な発想だが、“プライド”を守られてイヤがる女はいないのかもしれない。
視聴率2桁台で安定してきた日本テレビ系水曜ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』。8月25日に放送された第6話では、同作で“三枚目俳優”の名をほしいままにしていた三浦翔平が不意に見せた“イケっぷり”で視聴者を沸かせた。
三浦といえば、これまではビジュアルのよさを生かした二枚目俳優としての立ち位置が多いイメージだった。しかし今回の『ハコヅメ』で三浦が演じる源誠二は「天性の人たらし」という設定はあるものの、どちらかといえばコミカルな存在。作中では、敏腕警察官である藤(戸田恵梨香)の気の置けない同期として、テンポのいい会話を繰り広げて笑いを誘っている。
そんな三浦がこれまで築き上げてきた「二枚目」っぷりを生かしたのが、第6話の終盤のシーン。事故に遭った川合(永野芽郁)が無事だったと知り安堵しながらも、不安に押しつぶされそうな藤の思いに耳を傾ける源。藤が思わず涙すると、源は藤に背を向ける形でさりげなく周囲から藤の姿を隠した。この源の優しさに、SNS上の視聴者からは「こういうさりげないのが一生残る」「いろいろ言い合っていても信頼し合える同期なんだな」など、感激した様子のツイートが溢れていた。
女の涙を隠すしぐさは、最近のドラマでよく目にする。前クールのTBS系火曜ドラマ『着飾る恋には理由があって』では、向井理演じる葉山が、SNSの炎上で気が滅入った真柴(川口春奈)の涙を道行く人の目からさりげなく隠した。また、2016年に同枠で放送されていた『逃げるは恥だが役に立つ』でも、石田ゆり子演じるキャリアウーマン・百合が思わずこぼした涙を体で隠す風見(大谷亮平)のシーンが印象的だった。
同じ“胸キュン”シーンでも、一斉を風靡した「壁ドン」とはまったくタイプが異なることは言うまでもない。男が強引に迫る形になる「壁ドン」は、場合によっては女の気持ちを揺るがせるかもしれないが、現実的には若干の怖さを伴うシチュエーションが多く、どこか「無理矢理」な雰囲気が拭えない。それに対して、涙を隠すという行動は相手のプライドを守りたいという優しさの上に成り立っている。うわべのかっこよさではなく、人間的な素敵さがあるのだ。
「男は黙って壁になれ」とまでは言わないが、時代は「壁ドン」から、涙を守る「壁」へ移り変わろうとしている。「迫られてドキドキしたい」なんて願望は空想上ではアリでも、現実の生活のなかで壁ドンを望む女はたぶん少ない。女も男も、誰だって、自分の意思に構わずグイグイ迫ってこられるより、もっと自分を理解して尊重されたいのだ。
『着飾る恋』や『逃げ恥』のような恋愛ドラマでのときめきはもちろん、『ハコヅメ』のようなリスペクトする相手との関係においても熱くなれる「涙を隠す」しぐさ。このとびきりおいしいシチュエーションを、今後もあらゆるドラマで見てみたいと思う。
■番組情報
水曜ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』
日本テレビ系毎週水曜22時~
出演:戸田恵梨香、永野芽郁、三浦翔平、山田裕貴、西野七瀬、平山祐介、千原せいじ、渕野右登、ムロツヨシ ほか
主題歌:milet「Ordinary days」(Sony Music Labels)
音楽:井筒昭雄
脚本:根本ノンジ
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:藤森真実、田上リサ(AX-ON)
協力プロデューサー:大平太
演出:南雲聖一、丸谷俊平、伊藤彰記
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/hakozume/
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