戸田恵梨香×永野芽郁『ハコヅメ』の親密さが癒し…視聴者を惹きつける“シスターフッド”の魅力とは
#ハコヅメ
視聴率も絶好調の日本テレビ系水曜ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』で、主演を務める戸田恵梨香と永野芽郁による軽妙なかけあいが人気を集めている。
ドラマや映画、漫画を問わず、女性が主人公といえば恋愛が絡むストーリーが多い。しかし『ハコヅメ』では世間話のようなネタとしての恋愛を扱うことはあっても、それが主体となることはない。愛だの恋だのという面倒くささ抜きに、警察官としての仕事を通し、ペアとして成長し親密さを深めていく藤(戸田恵梨香)と川合(永野芽郁)のようすに視聴者は癒しを感じているようだ。
こうした女性同士の連帯を感じさせる関係を「シスターフッド」と呼ぶ。直接の意味は「姉妹、もしくは姉妹のような間柄」となる。この言葉は、1960年代以降のフェミニズム運動の中でよく使用され、男性支配から外れて女性だけの関係性を構築しようという意思を表すものとして使われたこともあったが、現在ではシンプルに女性たちの強い友情や絆を意味することも多く、こうした関係性を描いた映画やドラマ作品をあらわす言葉にもなっている。有名どころでは、ディズニーの映画『アナと雪の女王』もシスターフッド映画のひとつだ。
近年、映画や海外ドラマにおいてシスターフッド作品の勢いはますます強くなっているが、その流れは日本のドラマにも及んできている。2021年1月期に放送された『その女、ジルバ』(フジテレビ系)では、路地裏のバーで働く高齢の女性たちとそこに最年少ホステスとして飛び込んだ40代のアララ(池脇千鶴)が世代を超えた友情を築き、人生を謳歌していこうとする姿がユーモアを交えて描かれた。また、2019年放送の『凪のお暇』(TBS系)は、中村倫也演じるゴンや高橋一生演じる慎二といったイケメン揃いでありながら、主人公の凪(黒木華)の行き詰まった流れを変えていく大切な役割を果たしたのは市井実日子演じる坂本だった。市井実日子は他にも『アンナチュラル』(TBS系)で、石原さとみ演じるミコトと「ただの同僚」と言い合いながら親友に近い間柄を感じさせる東海林を演じている。
男性に依存していない、女性同士の強い絆で進んでいく物語には心地よい痛快さがある。また、同性の気安い間柄であるがゆえの和やかさも兼ね備えている。『ハコヅメ』も例に漏れず、藤と川合のコミカルなじゃれ合いに癒されながらも、真剣に公務にあたるシーンではその絆に熱くなるなどシスターフッドの魅力が存分に詰め込まれたドラマとなっている。
今夜放送の第6話予告では「最強ペアに亀裂が」というアオリが入り、その絆が揺らぐ出来事が巻き起こる。事件をきっかけにふたりはどのように絆を取り戻していくのか、ますます目が離せない。
■番組情報
水曜ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』
日本テレビ系毎週水曜22時~
出演:戸田恵梨香、永野芽郁、三浦翔平、山田裕貴、西野七瀬、平山祐介、千原せいじ、渕野右登、ムロツヨシ ほか
主題歌:milet「Ordinary days」(Sony Music Labels)
音楽:井筒昭雄
脚本:根本ノンジ
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:藤森真実、田上リサ(AX-ON)
協力プロデューサー:大平太
演出:南雲聖一、丸谷俊平、伊藤彰記
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/hakozume/
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