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日刊サイゾー トップ > カルチャー > 映画  > 菅野よう子『ビバップ』参加であの“疑惑”再燃?

菅野よう子登板で盛り上がる実写版『カウボーイビバップ』がキャスティング以上に心配される、あの“疑惑”

菅野よう子の参加が発表された、Netflix Geeked公式Twitterの動画より

 Netflixで今秋配信が予定されている実写版『カウボーイビバップ』(全10話)の音楽を、オリジナルのアニメ版同様に菅野よう子が手がけることが発表された。これを発表した映像では「There’s no Bebop without Yoko(よう子なしにビバップはありえない)」ともあり、“原典”への敬意が感じられるニュースに世界中のファンが湧いている。

 サンライズ制作で1998年から1999年にかけて放送(WOWOW、テレビ東京系)されたオリジナルは、渡辺信一郎監督によるSFアニメの金字塔的作品。洒脱な世界観が音楽とともに人気を博し、国外でも熱狂的なファンを持つ。

 この実写ドラマシリーズは、17年にサンライズと米国の映像制作会社トゥモロースタジオが共同製作するとして発表されたもので、翌年にはNetflixによる全世界配信(一部地域を除く)決定と共に、渡辺監督がコンサルタントとして加わることも明らかになり、ファンの期待を一気に高めていた(関連記事)。そこにさらに菅野の音楽も加わるとなれば、ファン必見の実写化といえそうだが……。

 アニメの実写化にはキャスティングの是非がついて回るが、この実写版『カウボーイビバップ』も「イメージと違う」と否定的な意見が多いようだ。

「渡辺監督や菅野よう子の参加は支持されているものの、実写化そのものには抵抗感の強い原作ファンは国外問わず多く、今回の発表に対してもネガティブなコメントが多数付いている。特に、27歳の設定のはずが演じるジョン・チョーは48歳だったりと、主人公スパイクのキャスティングが議論の的となっているようです」(映画ライター)

 しかし、この実写版『カウボーイビバップ』の不安要素はキャスティングだけではないという。菅野にはかねてより、ある“疑惑”が囁かれており、これがネックになる可能性もあるとレコード会社関係者は語る。

「いわゆるパクリ疑惑です。菅野の楽曲は以前から他のアーティストの既存楽曲との類似を指摘されることが多く、論争となっていました。これは日本だけでなく、海外でもファンの間では有名な議論で、海外掲示板では『菅野よう子 剽窃の女王』というスレッドまであります。

 多くの菅野楽曲が俎上に載せられており、オリジナル版『カウボーイビバップ』においても、“Pushing the Sky”が映画『マトリックス』などで使われたことで有名な、ルナティック・カームの“Leave You Far Behind”(97年)に、“Mushroom Hunting”がDJフードの“Let the Good Shine”(93年)によく似ていると指摘されているのを始め、複数曲で疑いがかけられています。

 これらが盗作にあたるかはさておき、欧米では近年、著作権侵害絡みの裁判はビジネス化していて、ヒット曲が訴訟を起こされるのは珍しくない。弁護士側がヒット曲と似ている楽曲を探し出し、その権利者に提訴を持ちかけている……といった話も聞きます。仮にこの実写版が“大当たり”となれば、間違いなく菅野の音楽も注目され、狙われるでしょう」
 
 アメリカでは、コード進行やメロディとは関係なく「雰囲気やスタイルが似ている」として訴えられ、著作権侵害が認定された例(ロビン・シック“Blurred Lines”)もある。タイトルにビバップの名があるとおり、『カウボーイビバップ』にとって音楽は非常に重要な要素。裁判沙汰となれば致命的となりそうだが、はたして……。

新城優征(ライター)

ドラマ・映画好きの男性ライター。俳優インタビュー、Netflix配信の海外ドラマの取材経験などもあり。

しんじょうゆうせい

最終更新:2021/06/10 23:58
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