日向坂、50万枚売っても1位取れず! Billboard Japanのルール改定でジャニーズも“デジタル改革”迫られるか
#音楽 #ジャニーズ #BTS #日向坂46 #サブスク
ジャニーズもいよいよ重い腰を上げる?
6月2日、「Billboard JAPAN」が総合ソングス・チャートの「JAPAN HOT 100」を発表したが、その結果に業界がどよめいている。初週50万枚以上を売り上げた日向坂46「君しか勝たん」が初登場2位となり、デジタル配信のみのBTS「Butter」に首位の座を奪われたからだ。
「Butter」は、世界を席巻しているK-POPグループ・BTSが5月21日に発表した最新曲。集計期間が5月17日~5月23日となる先週5月26日発表のJAPAN HOT 100では、21日リリースのBTSは不利な状況ではあったものの、2位に初登場。そして今週、ついに首位に躍り出る形となった。
同曲は特にストリーミングの勢いがすさまじく、1週間で29,935,364回再生を叩き出し、昨年10月にLiSA「炎」が築いた週間再生回数の歴代最多記録を大幅に更新した。
BTS「Butter」は本国アメリカの総合ソングス・チャート「Hot 100」では初登場1位となっており、日本でも首位となったのは当然といえそうだが、なぜ業界がざわつくのか。それは、以前から問題視されていた総合チャートにおける“CD偏重”問題が解消されつつあるからだ。
先週、BTSを下して1位になったのはKing & Princeの「Magic Touch」。BTS「Butter」はストリーミング、ダウンロード、動画、Twitterと、全指標の半数にあたる4つの指標で1位となったが、しかしKing & Princeは2位以下に倍以上のポイント差をつけている。デジタル解禁されていないKing & Princeは、およそ47万枚のCDセールスで他を圧倒したことになる。
「これは以前から指摘されてきた問題です。総合チャートなのに、まるでCDセールスチャートのようだと。日本はいまだにCDが売れている稀有な国であり、さらに特定のアーティストのみセールスが際立っている。そのためBillboard Japanは、一定数以上のCDセールスに対し、そのままポイント化せず、減算する係数処理をしてきた。具体的には、30万枚以上の売上に対し、ポイントを1/10以下にしていたと見られています。
それが今週になってさらに強化された。日向坂46『君しか勝たん』は週間セールス50万枚と前週のキンプリよりCDを売っており、さらにキンプリにはないダウンロード売上もあったため、これまでどおりならキンプリの前週の総合ポイント38,835を上回るはずが、実際には20,563と半分近くに抑えられている。Billboard Japanは2日18時過ぎに『2021年6月2日公開以降、シングル・セールスとデジタル・セールスのバランスをさらに安定させるため、係数を変更しております』と説明しました。1週ズレていたらCDセールスに偏っているキンプリが1位を獲ることもなかったでしょうね」(音楽ライター)
つまり、CDセールス頼みでは、JAPAN HOT 100はより一層不利になったということだ。
日向坂46「君しか勝たん」が今週2位に終わったのは、歴史的なストリーミング再生回数を叩き出したBTSがいたからというのも大きく、今回のルール改定で一気にチャートの顔ぶれが変わるというほどのインパクトはないのかもしれない。それでも、前週のKing & Princeのような、数十万枚のCDを売ったアーティストが「2位以下に大差をつけて1位」といった光景は今後なくなってくると考えられる。
特に、このルール改定が大きな課題としてのしかかりそうなのがジャニーズだ。ここのところ公式SNSとYouTube展開にようやく本腰を入れはじめたが、音楽のデジタル解禁となると話は違う。嵐、ENDRECHERIに続いて、今年3月にKAT-TUNが2曲だけ配信し、そして6月2日に堂本光一が最新作を除く過去カタログを開放……と動きはあるが、その足取りはかなり重い。このままでは、CDセールスが低迷しているグループがJAPAN HOT 100で1位を取るのは今後難しくなってくるかもしれない。
NiziUは30万枚台のCDセールスを誇りながらも、「Step and a step」のストリーミング再生回数が累計1億回を突破するなど、フィジカルでもデジタルでも好調だ。ジャニーズも同様の成功を目指すことは可能なはずだが……。
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