ネプチューンは「ネタはもういい」と言った ボキャブラ芸人と「ネタ作り」の現在
#爆笑問題 #ネプチューン
1日に放送された『ぽかぽか』(フジテレビ系)にネプチューン・堀内健がゲスト出演。MCのハライチに対し、トリオとしての活動の方向性を明かした。
番組内の「ぽいぽいトーク」は、ゲストのイメージについて語り合うコーナー。堀内は、ハライチ・岩井勇気の「ネタをやりたいっぽい」という問いかけに対し「×」を示し、スタジオを驚かせた。
「昔、ネタ一生懸命作ってたじゃん。テレビに出るためにネタ作ったじゃん、それで今、テレビでお仕事もらって生活してるわけじゃん」
「今さら、なんでネタやんなきゃいけねえんだよって結論に至りました」
ネプチューンは2年ほど前にトリオで話し合いを持ち、今後の活動について議論を交わしたのだという。
「(名倉)潤ちゃんは、ネタやるか? って言ったら『もう許してえな、もうええわ』って言ってた」
同じ事務所の後輩である澤部佑が「年一ででっかいライブのときはネプチューンさんも新ネタ書いて」と願い出るも、なしのつぶてだった。
ネプチューンを世に出した番組といえば、1992年から96年に放送された『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)だろう。多くの若手芸人がショートネタで競い合い、「ボキャブラブーム」はお笑い界の一大ムーブメントとなった。「電光石火の三重殺(トリプルプレイ)」のキャッチフレーズで登場したネプチューンは、原田泰三がホストを演じる「アキラシリーズ」などでトップクラスの人気を誇った。
そんな「ボキャブラ芸人」たちは現在、どんな形で「ネタ作り」とかかわっているのだろうか。
ネプチューンと双璧を張った「邪悪なお兄さん」こと海砂利水魚は、その後『ウンナンの気分は上々。』(TBS系)内の企画でくりぃむしちゅーに改名。90年代後半から漫才の新ネタを披露する機会を減らしていった。上田晋也が「うんちく」と「例えツッコミ」で先にブレークし、一時は「じゃないほう」扱いだった有田哲平も現在では『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)という毎週ツッコミゲストを変えた報道番組風コント番組を作り続けている。
「不発の核弾頭」の名を戴いた爆笑問題は、ボキャブラ芸人の中でも現在もっともネタに積極的なコンビだ。隔月で開催されている事務所ライブ「タイタンライブ」で毎回新作漫才を披露しているほか、年末には「爆笑問題のツーショット」と称して60分~90分の時事ネタ漫才を収録し、DVDを発売している。「タイタンライブ」には、「遅れてきたルーキー」BOOMERや「ドタバタソルジャー」プリンプリンも定期的に出演しており、懐かしい顔を見ることができる。
「アジアの超特急」X-GUNは06年に『ズバリ言うわよ!』(TBS系)で占い師・細木数子の指南で「丁半コロコロ」に改名するなど迷走を続けたが、その後コンビ名を戻して16年には漫才協会に加入。浅草・東洋館の舞台で漫才を続けている。「地獄のスナフキン」金谷ヒデユキも現在は同じ東洋館の住人だ。
出川哲郎は「自称ポストタモリ」だったし、「くいだおれパンクス」ロンドンブーツ1号2号は当時も飄々と人を食った振る舞いで好成績を連発していた。
金曜の昼下がり、すっかり年を取ったベビーフェイスの堀内健を眺めながら、30年前のあのブームを思い起こした。
(文=新越谷ノリヲ)
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