大沢たかお主演の映画『沈黙の艦隊』は当たってもドラマ『ONE DAY』が当たらなかった理由
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かわぐちかいじ氏の大ヒットコミックを大沢たかおの主演&プロデュースで実写化した『沈黙の艦隊』(東宝)が9月29日から公開されている。
同作は日本の劇場映画では初となるAmazonスタジオが製作を手掛ける。また、防衛省・海上自衛隊の協力で実物の潜水艦を、こちらも邦画では初めて撮影に使用。臨場感あふれる海中バトルと重厚な政治サスペンスが描かれ、初日から3日間で動員27万4000人、興収3億7000万円を記録した。
9月29日~10月1日の『国内映画ランキング』(興行通信社提供)では初登場2位だったが、1位の『ミステリと言う勿れ』が週末3日間で動員30万5000人、興収3億9400万円をあげ、3週連続で1位をキープ。大ヒット公開中で数字を伸ばし続ける同作がなければ、『沈黙の艦隊』が1位を獲得できるほどの好スタートを切った。
「中高年以上の観客が多いが、公開3週目までで興収は10億円を突破。資金力が潤沢なAmazonスタジオだが、大きな賭けの作品だっただけに、関係者は胸をなで下ろしているようだ」(映画業界関係者)
一方、大沢が嵐・二宮和也、女優の中谷美紀とトリプル主演を務めるフジテレビ系の月9ドラマ『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』が9日にスタート。
全く関わりを持たない3人の男女のクリスマスイブという「たった1日」に同時並行で進行する物語を1クールかけて描いているが、大沢は三代続く老舗レストランの臆病で頑固な孤高のシェフ役を演じている。
豪華キャストをそろえた斬新な企画の同ドラマだが、平均世帯視聴率は初回が7.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話が5.5%。全話の平均視聴率が月9ワーストの5.6%を記録した前作の『真夏のシンデレラ』を更新しそうな低迷ぶりだ。
「主題歌には世間的にはその名前が知られていないミイナ・オカベを起用するなど、月9としては今までにないドラマとなったが、視聴者の食いつきがよろしくない。『真夏のシンデレラ』は若い視聴者をターゲットにしていたことは明らかだが、『ONE DAY』はどの視聴者層を狙っているのかがハッキリしない。トリプル主演の3人のそれぞれのファンが見ることを想定して視聴率の上積みを計算したかもしれないが、そうはならなかった」(芸能記者)
そして、主演映画が好調な大沢にとっても残念な結果が突き付けられることになってしまった。
「7月にシリーズ最新作が公開された映画『キングダム』での好演がクローズアップされた大沢だが、地上波連ドラへの出演は大ヒットした11年4月期の主演ドラマ『JIN-仁-完結編』(TBS系)以来12年半ぶり。今や、すっかり“映画畑”の俳優になった印象で、テレビドラマの視聴者にあまり認識されていないようだ。そんな大沢を主演の1人に据えたのは制作サイドが見誤ったとも。二宮を単独主演にしておけば違った結果になったかもしれない」(同)
ちなみに、月9の1話あたりの最低視聴率は17年10月期の篠原涼子主演の『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』の最終回の4.6%だ。このままだと、『ONE DAY』が全話平均、1話あたりのワーストをWで更新してしまうかもしれないが、大沢の役者としての評価には“そこまで”影響はないだろう。
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