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ジャニーズ問題当事者の会からメンバー脱退で分裂騒動に…石丸副代表は「金目当てと思ってもらって結構」と宣言

ジャニーズ事務所 記者会見/2023年10月2日

 「ジャニーズ性加害問題当事者の会」で“内紛”が発生し、分裂騒動に発展しそうな状況となったことで波紋が広がっている。

 今月3日、故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、ジャニーズ事務所の東山紀之社長や藤島ジュリー景子前社長らがジャニーズ性加害問題当事者の会(以下、当事者の会)メンバーと面会し、直接謝罪していたことが明らかになった。当事者の会にとっては大きな一歩となったが、これが“内紛”の火種となったようだ。

 4日深夜、1990年代に活躍したグループ「忍者」の元メンバー・志賀泰伸氏がネットメディア「Arc Times」のライブ配信に出演し、当事者の会からの脱退を表明した。志賀氏によると原因となったのは前日の面会で、ジャニーズ事務所は現事務所を「SMILE-UP.」に名称変更し、被害補償専門の会社にすると発表しているが、当事者の会の代表・平本淳也氏と副代表の石丸志門氏らが面会の場で東山社長とジュリー氏に対して「補償業務に協力するのでSMILE-UP.に就職したい」といった趣旨の話を持ち掛けたのだという。

 さらに志賀氏によると、平本氏と石丸氏は東山社長を前にして「あこがれの人に会えた」といった喜びにあふれた態度で、連絡先の交換を希望。ジュリー氏には断られたそうだが、東山社長と電話番号を交換し、平本氏と石丸氏は「飲みに行きましょう」「手を組んでやっていきましょう」などと東山社長に伝えていたという。

 これに対して、志賀氏は「われわれが訴えているのは性加害・性被害という大きな日本社会の問題であって、それなのに一緒にご飯を食べにいって仲良くなって……というのは全然違う」と憤慨。「私が考える志や正義、方針とのずれが大きくなった」として、当事者の会からの脱退を決意したという。他の当事者の会のメンバーたちも「何のためにこの活動をやってきたのか」と憤っているといい、志賀氏は引き続き性加害問題に対峙するため、志を共にする仲間と別組織の立ち上げに動くという。もしそうなれば当事者の会は「分裂」することになる。

 志賀氏の告発に対して、平本氏は6日付の東京スポーツWEB版で「志賀氏の誤解」だとし、「自分が入りたいではなく、弊会が推奨する人間を入れてもらいたいと要望したんです」と主張。「救済会社となるのならば、被害者の意見を持った人間を入れてもらいたい」という観点からの要望で、東山社長は「検討する」と答えたという。東山社長と連絡先を交換したことなどについても、平本氏は「敵対する関係の中で得られるメリットはない」という理由だったと訴えているが、その一方で「(志賀氏に)勘違いをさせてしまった責任は感じている」と反省の言葉も口にした。

 この一連の騒動を受けて、ネット上では「SMILE-UP.で当事者の会メンバーを雇ってくれってのはどう考えても違うでしょ」「『飲みに行きましょう』って、そりゃ他のメンバーはビックリだろうなあ」「志賀さんの訴えが事実なら、当事者の会が金目当てだと疑われかねない」といった声が相次いだ。とくに「お金目当てでは」という疑問が多く上がっている状況だが、これに対して石丸氏は驚きの発言をしている。

 石丸氏は5日に「Arc Times」のライブ配信に出演し、日本でも性加害事件の補償金額を海外レベルにまで引き上げるべきとの意見があることについて、「それはまったくの同意見で、(当事者の会の方針としても)ブレていません。平本代表も、金額ベースで高いレベルのものを(ジャニーズ側に)求めています」と明かした。

 一部で「金目当てか」と批判があることについて、石丸氏は「あえてここで言わせていただきたいのは、お金目当てです」と断言。続けて「これは高額請求をするために闘ってきたものであります。これまでの日本の判例に従ったような金額では納得しません、やはりグローバルスタンダード、海外で起こった場合と同じレベルの金額を要求します。それをお金目当てだという人がいるなら、お金目当てと思っていただいて結構です」と、海外クラスの補償金額を求める方針を宣言した。

 高額補償を求める理由として、石丸氏は「私たちがお金を得ないと、あとの人たちが(補償の)値段を下げられてしまう。(抑止力として)性犯罪を起こしたらこれだけ痛い目を見るんだ、会社が廃業になるくらいなんだという前例をつくらないと。ここで私たちが手を緩めるわけにはいかない」と思いを訴えている。

 双方の言い分を受けてネット上では賛否両論が巻き起こっている状況だが、いずれにしても、当事者の会が一枚岩でなくなったのは今後のジャニーズ問題に大きな影響がありそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/10/06 15:00
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