『君の名は。』新海誠監督が描き続けてきた”男女の距離”が時空をも超え大ヒット
#金曜ロードショー #しばりやトーマス #金ロー
足掛け二カ月にわたって続いた“るろ剣祭り”も無事終了。邦画アクション映画の未来を切り開いたと言われるるろ剣の次は、日本のアニメーション映画の新時代の幕開けとなった新海誠監督の大ヒット作『君の名は。』が、日本テレビ系『金曜ロードショー』に初登場!
東京に暮らす男子高校生、立花瀧(神木隆之介)と山に囲まれた田舎町に住む女子高生、宮永三葉(上白石萌音)は、互いの心と身体が一時的に入れ替わっていることに気づく。性別、生活環境、境遇の違いに戸惑う二人だが入れ替わりを繰り返すうちに、気持ちを通わせるようになる。
だがある日突然、入れ替わりが途絶えてしまう。瀧は三葉の名前と岐阜の飛騨に住んでいるらしいということ、三葉の記憶を通してみた風景の記憶だけを頼りに彼女の足跡を探す。たどり着いたその地で瀧を待っていたのは、3年前に彗星の破片が落ちたことで破壊された、大災害の跡だった。瀧と三葉は3年の時を超えて入れ替わっていたのだ。
時空を超えてすれ違う男女のラブストーリーを描いた本作は、空前のヒットを記録。最終的に邦画歴代興収の2位(当時。現在は3位)となり、監督・脚本を手掛けた新海誠を一躍、有名にした。その後も『天気の子』を成功させ、最新作『すずめの戸締り』が11月から公開。いまや日本どころか世界に通用する名前である。
邦画アニメ界に新星のごとく現れた新海は、パソコンゲーム会社の社員として働いている頃に製作した自作アニメでコンテストのグランプリに。退社後にアダルトゲームのオープニングムービーを作り、短編漫画を発表するなど、サブカルチャー方面で才能の片鱗を伺わせていた。そして2002年に発表した短編アニメ『ほしのこえ』が劇場で公開。監督・演出・作画・美術など映像面をほとんどひとりで製作した自主製作だったが、口コミで話題となり、DVDは6万枚を超えるセールスを記録した。
話題になった自主製作作品なので海賊版のDVDが出回るほどだった。
続いて2004年の『雲のむこう、約束の場所』は単館上映だった前作を超える全国10数館規模で公開。第59回毎日映画コンクールアニメーション映画賞を、宮崎駿『ハウルの動く城』、押井守『イノセンス』という二大巨匠の作品を押しのけて受賞。2007年の『秒速5センチメートル』は半年以上のロングラン公開、興収1億円突破と、その人気は自主製作に収まらないレベルに達した。
2013年の『言の葉の庭』は3週間の限定公開という予定が前作の観客動員を10日で上回る反響を得て3か月間にわたる上映となり、新海誠の名前はじわじわとごく一部の好事家から、世間へと浸透していった。
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