映画『浅草キッド』たけしが魂を込め劇団ひとりがリスペクトを注いだ芸人の在り方
#ビートたけし #浅草キッド #檜山豊
「浅草キッド」と聞いて何を思い浮かべるだろう?
ビートたけしさんが作詞、作曲、歌唱をし、福山雅治や竹原ピストルがカバーした「浅草キッド」という歌。
1988年『ビートたけしの浅草キッド・青春奮闘編』(テレビ朝日)、2002年「浅草キッドの『浅草キッド』」(スカイパーフェクTV!)としてテレビドラマ化され、21年12月に劇団ひとり監督脚本で映画化された、ビートたけしの自伝「浅草キッド」。
さらには水道橋博士さんと玉袋筋太郎さんのお笑いコンビ名。
このように「浅草キッド」にはさまざまな形があるが、どれも共通しているのは監督や絵画で名前を轟かせている北野武ではなく、芸人・ビートたけしというところだ。
今回はその中でも、たけしさんが師匠”深見千三郎”と過ごした青春時代を描いた自伝「浅草キッド」を原作に、劇団ひとりさんが監督脚本を務めた映画『浅草キッド』に注目し、おこがましいのは重々承知したうえで元芸人として分析させて頂く。
まずは簡単なあらすじを。
舞台は昭和40年代の東京・浅草。大学を中退し“ストリップと笑いの殿堂”と呼ばれていた浅草フランス座に飛び込み、伝説の芸人・深見千三郎へ弟子入りしたタケシ。当時にしては独特な指導法で、舞台上だけでなく日常生活においても芸人たる心構えを求めた深見は、東八郎、萩本欽一といった大人気芸人を育て上げていた。深見のもと、タケシは芸人としての成功を夢見て”笑い”の修行に励んでいたが、テレビの普及と共に演芸場に足を運ぶ人は減る一方だった……。
お茶の間を席巻した大人気芸人をあまた育てながらも、自身はテレビに出演しなかったことから「幻の浅草芸人」と呼ばれた師匠・深見との日々、個性あふれる仲間たちとの出会い、そして芸人「ビートたけし」が誕生するまでを描いた青春ドラマとなっている。
ここからは内容に入り込んでレビューをしていくので、まだ見ていない方にはネタバレになってしまう可能性があるので注意して読んでほしい。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事