古川琴音が演じる“つむぎ”の魅力…『コントが始まる』から学ぶ、他人の痛みに寄り添うということ
#神木隆之介 #有村架純 #菅田将暉 #コントが始まる
現在放送中の土曜ドラマ『コントが始まる』(日本テレビ系)。主演の菅田将暉をはじめ、若手の実力派たちがキャストに顔を並べるなか、ひときわ注目を集めているのが24歳の女優・古川琴音だ。
古川が演じるのは、お笑いトリオ・マクベスの大ファンである中浜里穂子(有村架純)の妹・つむぎ。元々は里穂子と離れて暮らしていたが、里穂子が会社を辞めて精神的に不安定になったことをきっかけに同居するようになった。高校卒業後は進学も就職もせずにふらふらとした日々を過ごしており、現在は近所のスナックで働いている。
「文句のひとつでも言ってやりゃいいじゃん。だって逆襲する最後のチャンスなんだもん」
古川演じるつむぎが注目を集めたのは、5月8日に放送された第4話だ。マクベスのメンバーである瞬太(神木隆之介)は、不仲で疎遠だった母が突然危篤になり動揺していた。長年恨んできた母に会いに行くべきか否か悩んでいる瞬太を、つむぎは「文句のひとつでも言ってやりゃいいじゃん。だって逆襲する最後のチャンスなんだもん」と背中を押した。後悔するよ!と脅すでもなく、親不孝者!と説教をするでもなく、“行く理由を作る”ことで瞬太を病院に向かわせたつむぎ。瞬太は母との再会を果たし、ずっと言えなかった素直な気持ちを打ち明けたのであった。
葬儀で瞬太にかけた「黒も似合うね」の言葉
母の最期を看取り、葬儀のために金髪を黒染めした瞬太。つむぎは「黒も似合うね」と声をかける。葬儀の場でかける言葉ではないように思えるが、かつて瞬太は金髪を母に否定されていたことをつむぎは知っていた。「黒も」というのは「金髪も」どちらも似合うという意味を含んでいるのではないだろうか。なにより、葬儀の時にかけられる言葉はこういった少しだけ関係ないようなことの方が、気持ちが軽くなったりもする。
他人にはミートソースパスタ、自分の分はバターと醤油だけ…大きな優しさと自己犠牲
葬儀がひと段落した瞬太は、ミートソーススパゲティが食べたいと言い出す。ミートソーススパゲティは、瞬太が子どものころ母に作ってもらった料理だ。瞬太を家に招き入れ、瞬太と居候のうららにミートソーススパゲティをふるまうつむぎ。おいしそうに頬張る2人を台所で眺めながら、自分のパスタにはバターと醤油だけをかけて食べるのであった。
24歳と主要キャストの中でひとりだけ年下なのにもかかわらず、丁寧な演技で周囲に負けない存在感を放つ古川。彼女自身が持つ憂いのある雰囲気が、密かな喪失感を抱えて生きるつむぎにぴったりとハマっている。“他人の痛みに寄り添う人”を、恩着せがましかったりわざとらしかったりすることなく、自然に演じている印象だ。
今後、古川演じるつむぎは、『コントが始まる』の物語にどう影響を与えていくのだろうか。「20代になってから良いことがない」と言っていたつむぎは、これからどう幸せになっていくのだろうか。展開に注目したい。
■番組情報
土曜ドラマ『コントが始まる』
日本テレビ系毎週土曜22時~
出演:菅田将暉、有村架純、神木隆之介、仲野太賀、古川琴音、鈴木浩介、伊武雅刀、松田ゆう姫、明日海りお、小野莉奈、米倉れいあ(821)ほか
主題歌:あいみょん「愛を知るまでは」(unBORDE / Warner Music Japan)
音楽:松本晃彦
脚本:金子茂樹
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:福井雄太、松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)
演出:猪股隆一、金井紘(storyboard)
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/conpaji/
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