有村架純はなぜ不幸な女が似合うのか『コントが始まる』で思い起こされる“壮絶な生い立ち”
#神木隆之介 #有村架純 #菅田将暉 #コントが始まる
新・土曜ドラマ『コントが始まる』(フジテレビ系)が絶賛放送中だ。主演の菅田将暉をはじめ、神木隆之介、仲野太賀と若手実力派が顔を並べる『コントが始まる』だが、なかでもつい目が離せなくなってしまうのが“自称・疫病神の中浜さん”を演じる有村架純である。
有村演じる中浜さんは、ファミレスでアルバイトをして日々を過ごす28歳の女性。ファミレスでネタ合わせをする、売れないお笑いトリオ・マクベスのファンである。幼い頃から成績優秀で、良い大学に入って良い企業に就職し順風満帆な人生を送るも、とある出来事(まだ明かされていない)をきっかけに会社を辞めてしまう。それから精神を病み憔悴しきっていたところを妹に発見され、栄養失調で即入院。半年間の無職期間を経ていまに至るというわけだ。
この中浜さんが、なんとも幸が薄い。基本的に不安そうな表情をしているのもあるが、笑っているときも、消えてしまいそうな危うさを感じさせる。華やかな顔立ちであるにもかかわらず、どのシーンを切り取っても、ナチュラルに不幸なオーラをまとっているのだ。
『中学聖日記』『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』でも不幸な女性を熱演
有村は、中浜さんのような不幸な女性の役が本当によくハマる。過去の主演ドラマ『中学聖日記』(TBS系)ではエリートの恋人に劣等感を抱いた末に、教え子と恋に落ちてしまい、学校を追い出される女性教諭を演じていた。真面目で、受け身で、それ故に不幸な方向に流されてしまう。したたかさがなく、器用に生きられない。そんな脆さのある女性を熱演し、ネットでは「この役は有村架純にしか務まらない」と絶賛する声が続出した。
2016年のドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)での不幸っぷりも印象深い。有村が演じたのは、幼い頃に最愛の母を亡くし、寂しさを抱えながらも東京で介護福祉士として働く女性。前向きな性格でいつも明るく振舞っていたが、隠しきれない心の闇が垣間見えていたのが印象的だった。
両親の離婚、高校時代に週6でアルバイト…苦労を重ねた過去
有村はなぜこんなにも“不幸な女”がハマるのだろうか。有村は、幼い頃に両親が離婚しており、母親の女手一つで育てられた。高校生になると、家計を助けるために週6でアルバイトに明け暮れていたという。2019年の主演ドラマ『そして、生きる』のインタビューでは、「小学生の頃には、わが家の経済状況は良くないんだなと思っていた」「金銭面で苦労した母の背中を見ている」と語っている。
大好きな父親と一緒に過ごせなかった寂しさ、“ほかの家と違う”ということに小学生で気付いた時の悲しさ、ほぼ毎日アルバイトをしなければいけなかった悔しさ……子どものころから複雑な感情を抱えてきたからこそ、有村が演じる不幸な女性にはリアリティがあるのではないだろうか。
『コントが始まる』の中浜さんを見ていると、その寂しげな表情が、有村自身の過去とどうしても重なってしまう。つらい経験を乗り越えたからこその表現力である。今後も彼女の演技に注目したい。
■番組情報
土曜ドラマ『コントが始まる』
日本テレビ系毎週土曜22時~
出演:菅田将暉、有村架純、神木隆之介、仲野太賀、古川琴音、鈴木浩介、伊武雅刀、松田ゆう姫、明日海りお、小野莉奈、米倉れいあ(821)ほか
主題歌:あいみょん「愛を知るまでは」(unBORDE / Warner Music Japan)
音楽:松本晃彦
脚本:金子茂樹
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:福井雄太、松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)
演出:猪股隆一、金井紘(storyboard)
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/conpaji/
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