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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 上白石萌音の”芋くささ”は計算だった?

上白石萌音『オー!マイ・ボス!』で酷評された“ダサ顔””芋くさい”は計算の内だった?

『オー! マイ・ボス! 恋は別冊で』公式サイトより

 上白石萌音は、火曜ドラマの“当たり女優”になれるのだろうか。

 2月2日に『オー! マイ・ボス! 恋は別冊で』(TBS系)の第4話が放送された。世帯平均視聴率は11.6%(関東地区、ビデオリサーチ社調べ)と、初回を超えて番組最高を記録した。『ボス恋』で主人公・奈未を演じているのは女優の上白石萌音。同じドラマ枠で主演していた『恋はつづくよどこまでも』のヒットを受けた再抜擢だと放映前から話題だったが、今のところ『ボス恋』の視聴率は『恋つづ』を上回る値で推移している。このまま行けば、ヒット作を生める女優としての地位を確立しそうだ。

 仕事への意識が高いファッション誌編集部を舞台に、上白石が演じていたのは凡庸な奈未という役柄だ。上白石がかわいくないわけではないが、ドラマの放送がはじまった当初は「ヒロイン顔じゃない」「ずんぐりむっくり」「芋くさい」と、役柄含めて酷評する声も多く上がっていた。たしかに、同じ画面に入るのが、あの菜々緒だ。並べてしまえば、いやがおうにも顔立ちを比べてしまうのは少々かわいそうだった。

 しかし、その“ダサ顔”すら演技だったことを第4話で思い知らされる。

 第3話までは、どちらかといえば奈未が仕事に奮闘するさまにフォーカスを当てていたが、第4話は一気に恋愛モードに。奈未や潤之介(玉森裕太)だけでなく、鬼編集長の麗子(菜々緒)と副社長である宇賀神(ユースケ・サンタマリア)の関係、編集部内でも中沢(間宮祥太朗)と和泉(久保田紗友)が抱く恋心も匂わされ、それぞれの恋が動き出したのだ。前回までの奈未は、潤之介に惹かれる気持ちはあるものの、「この子犬系男子にハマったら沼だ」と自分との仲を妄想するにとどまっていた。しかし、第4話のラストでついに思いが溢れて奈未からキスをする。本気の恋に落ちてしまった瞬間の奈未は、今までの平凡さがうそのように、透明感のあるピュアさをまとっていた。

 SNSでも、このキスシーンは話題になった。相手役である玉森の胸キュンな表情もさることながら、上白石が演じた恋に落ちた奈未の演技は繊細だった。「表情や瞳の動きが、ほんの数秒だけど潤之介のことが本当に愛おしく思ってることが伝わってきた」「萌音ちゃんかわいくなってきた気がする」と、視聴者にも受け入れられたよう。これまでの大雑把なしぐさとのギャップが、今回の上白石の演技をさらに引き立てたともいえる。当たり前だが、ドラマは1つのシーンで完結しない。全体を考えた上で今回の見せ場に挑んできた上白石は、たしかに大物女優の器かもしれない。

■番組情報
火曜ドラマ『オー! マイ・ボス! 恋は別冊で』
TBS系/毎週火曜日22時~
出演:上白石萌音、菜々緒、玉森裕太、間宮祥太朗、久保田紗友、亜生(ミキ)、秋山ゆずき、太田夢莉ほか
脚本:田辺茂範
演出:田中健太、石井康晴、山本剛義
プロデュース:松本明子
音楽:木村秀彬
主題歌:Kis-My-Ft2 「Luv Bias」(avex trax)
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/BOSSKOI_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/02/09 17:31
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