中国オーディション番組に日本人が参加も即炎上!「神社参拝」画像拡散で降板トラブルに
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こんにちは、はちこです。
前回の記事では2020年中国(特別な説明をしない限り、本稿での「中国」は中国大陸側を指す)のアイドル事情を紹介させていただきました。30歳以上の“元”有名女性芸能人ばかりを集めたオーディション番組「乗風破波的姐姐」など、型破りな番組が次々と登場しています。なにせ中国ではこの手のオーディション番組が大人気なので、何かしら新機軸を盛り込まないと新鮮味がないのです。
今回ご紹介するのもそうした番組のひとつ、中国版「プロデュース101」こと「創造営2021」です。グローバル規模の男性アイドルグループ結成を目標に、アジア全域から参加者を集めています。申込み人数はなんと3000人以上! 日本からも総勢17名が参加します。
中国のアイドル文化、特にファンの応援活動は韓国の影響が強いのですが、その特徴を一言で言い表すと「派手」に尽きます。ファンが勝手連となって、街頭広告やデジタルサイネージに推しの広告を大々的に出稿し、全人類にアピールするのです! ただし、日本人アイドルを推している中国人ファンはやはり日本流なのか、やや控えめな印象です。今回「創造営2021」では、中国を舞台に韓国アイドル応援文化と日本アイドル応援文化のぶつかり合いになりそうで、どういう化学反応が起きるのかをとても楽しみにしています。
放送前から日本人参加者が降板のトラブル発生
アイドルファンは情報収集の達人揃い。番組放送前から、参加者情報や小ネタなどがSNSやネットメディアに出回っていました。元ジャニーズJr、元韓国アイドル練習生、現役アイドルグループのメンバーなど実力派が勢揃いと紹介しているネット記事も多く、概ねは好意的に取り上げられている印象でした。
ところが問題も。日本人参加者のひとりが初詣で靖国神社を参拝したことが発覚して炎上、番組開始前に降板する騒ぎとなりました。
中国にネット上の反応を見ると、番組に対する怒りが中心でした。その参加者が靖国神社に参拝したことへの怒りもあるにはありましたが、参加者の事前調査を徹底していなかった制作企業テンセントビデオへの怒りです。「せっかくの新番組を台無しにしかねないじゃないか! しっかりしろ!」という怒りですね。もし、番組放送開始後になって発覚した場合、番組自体に大きなダメージを与えかねない、ひょっとしたら番組がお取り潰しになるかもという不安があったわけです。
靖国神社に初詣ってそこまでの問題なの? 降板はやりすぎでは? そう思う方が多いでしょう。日本滞在歴が10年になる私のような中国人には、その感覚はわかります。参加者の方も「辱华(中国を侮辱する)」つもりはなかったでしょう。ここでは靖国問題には立ち入りませんが、日中の温度差については理解しておく必要があります。
中国では靖国神社は侵略戦争のシンボルであり、参拝は侵略戦争美化、戦争賛成などと結びついてとらえられます。中国のネットユーザーの大半は、政治家による公式参拝と初詣の違いもよくわかっていません。今回のように単なる初詣であっても、「拜鬼艺人(拜は参拝、鬼は悪霊を意味する)」、つまり靖国神社を参拝した芸能人として認定されてしまうわけです。
もっと日中間の理解が進めば、こういう過激な反応は起きないかもしれませんが、少なくとも現状はこれだけセンシティブであることは理解する必要があります。だからこそ、番組ファンは「制作側がちゃんと管理しないと、番組が消えちゃうかも」と慌てたわけです。
日本でも「世界進出」を視野に入れた活動を行うアイドル・アーティストが増えています。しかし、こうしたローカルコンプライアンスに気をつけないと、思わぬところで炎上してしまうというわけです。そこで次回は、中国での活動を見越した芸能人が気をつけるべき7つのポイントを解説していこうと思います。
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