中国・武漢市から逃げ出す人が続出!「新型コロナ新規患者ゼロ」を謳う政府に不信感を抱く理由
#中国 #武漢 #新型コロナウイルス #COVID-19
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、長らく封鎖管理が行われていた中国・武漢。現地時間4月8日正式に「封鎖解除」となったが、どうやらポジティブなニュースばかりではないようだ。
約2カ月間の封鎖から住民が解放された当日、武漢市ではカウントダウンが行われ、0時ジャストに鐘が鳴らされるなど大きな盛り上がりを見せていた。中国メディアは「新たな歴史の1ページ」と報道し、まるで新型コロナウイルスに打ち勝ったかのようなお祭り騒ぎだ。
しかし、その裏では武漢市民が大移動を始めている。中国当局は10日までに約10万人が武漢を離れるだろうと発表。運転が再開した電車の指定席は数日前からすでに完売状態だ。また、75カ所の高速道路料金所が解放されたのだが、8日0時ピッタリに移動ができるよう、7日夜から料金所に並ぶ車がズラリと並んでいた。これほどまでに人々が武漢の外に出ることを切望するのはなぜなのか。それはひとえに政府への不信感が拭えないからだ。
遡ること2月24日、「戸籍が湖北省以外の国民は離脱が可能」という発表が出された。しかし、これはわずか3時間で取り消されることになる。この謎の発表は「武漢副市長の独断だった」として、政府に拒まれたという体裁をとっているが、政府内部でどういった綱引きがあったのか定かではない。こうした経緯もあり、「またすぐ封鎖を取り消されるかもしれない」と思った人々が慌てて武漢を飛び出したのだろう。
ほかにも「新規患者0」と謳ったと思えば、「無症状患者は数に入れていなかった」と二転三転する政府の発表に人々の不信感は募る一方だ。この2カ月間、あれだけ周りで人が死に、医療崩壊を起こした現実を目にしてきた武漢の人々が、今住む場所から一刻も早く逃げたくなるのも無理はないだろう。
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