世界で浸透する「武漢ウイルス」の呼称に、中国が猛反発!
#中国 #新型肺炎 #コロナウイルス
米トランプ大統領が新型コロナウイルスを「チャイナウイルス」と呼び物議を醸したが、世界では「武漢ウイルス」や「武漢肺炎」の呼称が使われることが少なくない。
台湾メディア「ETtoday新聞雲」(4月3日付)などによると、アルゼンチン政府が公式サイトで緊急認可した検査キットのリストを公表。その中にスイス製薬大手ロシュ製のキットも入っていたのだが、そこには「武漢コロナウイルス用」と表記されていたという。ロシュの自社サイトでも同様の表記が使用されており、それらを中国のネット民が発見。猛反発が起きている。
炎上騒ぎを受け、同社はSNSを通じて声明を発表。同社は独TIB Molbiolと共同で検査キットの研究開発を進め、1月上旬に量産を開始したが、その時点では世界保健機関(WHO)はウイルスの呼称を定めていなかった。WHOの発表後、キットの名称を「COVID-19」と変更したが、アルゼンチンが公表したリストは更新されていなかったという。当該ページは削除されたが、中国人の怒りは収まらない。華中農業大学の教授らがロシュの上海法人に抗議のメールを送信。ロシュの英語ホームページで全世界の中国人に対し、中国語と英語で謝罪するよう求めている。
こうした反発は、個人に対しても行われている。「香港01」(5日付)などによると、中国のネットゲーム『剣侠情縁参』をプレイしていた台湾人ユーザーがチャットで「武漢肺炎」と発言したところ、中国人プレイヤーがそれをキャプチャ保存して通報。同台湾人プレイヤーのアカウントは10年間凍結されることになった。
同ゲームを開発する西山居遊戯は4日、台湾の販売代理・網銀国際に抗議したが、同社は翌日声明を発表。「網銀国際は台湾のプレイヤーが発言する権利を守る。メーカー側が台湾の言論環境に合わない規制を強要するのであれば、契約を破棄し、中国メーカーとのいかなる契約も停止する」と抗議をはねつけた。それを受けて西山居遊戯は、台湾での同ゲームのサービスを5月5日午前0時に停止すると発表した。
世界中で新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、その呼称をめぐり、世界と中国との関係はますますギスギスしていきそうだ。
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