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楽天イーグルス・田中将大、200勝目前で足踏みも“名球会入り”実現のための3つのプラン

楽天イーグルス・田中将大、200勝目前で足踏みも名球会入り実現のための3つのプランの画像1
楽天イーグルス・田中将大

 楽天イーグルスの田中将大投手が深い闇を彷徨っている――。

 田中は2021年に年俸9億円(推定)で日本球界に復帰したが、成績は4勝(21年)、9勝(22年)、7勝(23年)と、ずっと期待外れのまま。名球会入りまであと3勝という状況で開幕を迎えた今季はわずか1試合の登板に終わり、すっかりお荷物扱いだ。ヤンキース時代の年俸は20億円以上だったが、ここ数年で年俸は激減し、今オフの契約更改でも大減俸は必至だ。

「いまだに“マー君”と呼ばれる田中ですが、すでに36歳。本来なら今年で引退ですが、2013年に24勝0敗という驚異的な成績を残してチームを日本一に導いた彼は、正真正銘のレジェンド。本人が辞めると言わない限り辞めさせるわけにはいきません。地元・仙台では彼の活躍は伝説で、グッズはいまだによく売れますし、話題性という点でも別格。球団は日米通算200勝応援特別サイトまで公開しており、名球会入りに到達するまでは意地でもマウンドに上がらせることになるでしょう」(週刊誌スポーツ担当記者)

 かつての田中なら3勝ぐらいは軽いものだったろうが、今の彼に3勝はなかなか重い。8月の2軍戦では最速151kmを記録し、まだまだ球威は健在だが……果たして200勝は可能なのか? ベテラン野球ライターは2つのプランを提示する。

「1つは正々堂々と先発で使う方法です。ここ数年、プロ野球は極端な投高打低が続いていて、ロースコアの展開になりやすい。田中が5回を2~3点でしのげれば、10回先発すれば3つぐらいは勝ち星が付くでしょう。楽天は今季、貧打にあえいだので、オフに間違いなく補強するはず。打線の援護ありきですが、レジェンドに傷をつけずに200勝を祝うにはこれがベストです。

もう1つは非常に現実的なプランですが、勝ち試合の途中から起用して勝ち星を稼ぐ方法です。通算400勝を目指す金田正一が選手生活の晩年、これで勝利数を積み上げたのは有名な話。男を下げる形にはなりますが、さっさと名球会入りした方が周りもありがたいでしょう」

 ただ、これらのプランはチームに“田中シフト”を強いることになる。楽天は今江敏晃監督がたった1年でクビを切られ、来季は最低でもAクラス入りが求められる状況だ。それならいっそ、特別扱いは一切しないという方法もある。ベテランのスポーツジャーナリストは名球会の内情についてこう話す。

「名球会はもともと200勝と2000安打が入会の条件でしたが、2003年に250セーブが加わり、2019年には特例が設けられて“規定に相当する記録保持者”でも入会が可能となりました。それで入会が認められたのが上原浩治と藤川球児です。彼らの場合、先発・中継ぎ・抑えをやったため、数字が規定に達しなかったという理由でしたが、本塁打数通算478本で歴代10位の中村剛也(西武)も入会を認めようという議論があり、入会規定は緩くなる傾向にある。もし田中が200勝に達しなくても“日米で活躍して……”といった理由で入会が認められる可能性は高いでしょう」(スポーツジャーナリスト)

 つまるところ、“すでに田中は入会資格を満たしている”ということになるだろう。実際にやれば反発も招きそうだが、背景には名球会という組織の“知られざる側面”がある。

「名誉ある名球会は、実はビジネス的な側面が非常に強い。そもそも創設の経緯からして、商才に長けた金田正一が発起人で、事務所も金田の個人事務所と同じ場所にあったほど。自分より年上の連中が入ると面倒なので、わざわざ入会規定に『昭和生まれ』と入れたため、“さすがカネヤン”と囁かれました。

今や名球会は昭和30年~40年代生まれが中心ですが、プロ野球離れが進む中、誰もが名前を知る田中は組織に箔(はく)をつける人間として絶対に欲しい。田中の名前があればイベントでも確実に集客が見込めますし、スポンサーの集まり方も違ってきますから」(同上)

 もっとも、田中がそれを望むかどうかは微妙だ。前出の週刊誌スポーツ担当記者は言う。

「田中は渡米前、ホリプロとマネジメント契約を結んでいましたし、妻はタレントの里田まい。知名度があって芸能界にコネクションもあるので、名球会の一メンバーとして動くメリットは薄い。人前に出るのは大好きですし、後進の育成に興味がありそうなタイプでもありませんし、バラエティ番組などに出つつ、競馬、釣り、ゴルフなど、趣味を生かした番組をやる芸能人になる方が幸せなんじゃないでしょうか。

本人がその気ならオファーはいくらでもあるでしょうし、そもそもメジャーで天文学的な額を稼いだので、あくせく働く必要はありませんしね」(前出・週刊誌スポーツ担当記者)

 いずれにせよ来季は勝負の年。野村克也氏をして“神の子”と言わしめた天才は、再び野球ファンを唸らせられるか。

石井洋男(スポーツライター)

1974年生まれ、東京都出身。10年近いサラリーマン生活を経て、ライターに転身。野球、サッカー、ラグビー、相撲、陸上、水泳、ボクシング、自転車ロードレース、競馬・競輪・ボートレースなど、幅広くスポーツを愛する。趣味は登山、将棋、麻雀。

いしいひろお

最終更新:2024/11/20 09:00
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