トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『あのクズ』玉森の苦悩演技が話題

『あのクズ』玉森裕太の苦悩演技が話題も「ボクシングのリング禍=人殺し」演出の是非

『あのクズ』玉森裕太の苦悩演技が話題も「ボクシングのリング禍=人殺し」演出の是非の画像1
Kis-My-Ft2・玉森裕太

 女優・奈緒が主演を務め、人気グループ・Kis-My-Ft2の玉森裕太と共演している連続ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系)の第5話が11月5日に放送されて、その内容が物議を醸している。

 完全オリジナルストーリーである同ドラマは、結婚式当日に彼氏に逃げられてしまったアラサー女子の主人公の佐藤ほこ美(奈緒)が、人生のどん底のタイミングで金髪の謎の男・葛谷海里(玉森)と出会ったことをキッカケに、自分を変えるためボクシングを始めるラブコメディー。

 平均世帯視聴率は5~6%台ながらTVerでは毎話再生回数1位を記録するなど、高い注目を集めている。

 そんな中、第5話では海里の涙にもらい泣きした視聴者が続出していたようだ。

「ドラマでは序盤から元プロボクサーだった海里が“人殺し”と呼ばれるシーンが多々ありましたが、7年前の試合の対戦相手が海里との激闘のダメージで亡くなっていたことが明らかに。海里はそれを引きずって生きてきたのですが、5話ではようやく前を向いて進むことを決意。対戦相手の遺族に土下座で謝罪するも罵倒され、追い返されてしまいます。そればかりか、“人殺し”の噂や遺族からのクレームによって仕事が突然キャンセルになったことで、海里は自暴自棄になってしまう。苦悩する玉森の切ない演技に感動した女性たちが大勢いたようです」(テレビ誌ライター)

 他方、作中でプロボクシングの試合での「リング禍=殺人」だと強調する演出には一部から批判の声も続出。

「ドラマとはいえボクシング試合での事故を人殺し呼ばわりはないだろ」「これで人殺しって言われる海里くん可哀想」「ボクシングの事故で人殺し呼ばわりされたら誰もボクシングできなくなるぞ」といったコメントがインターネット上では飛び交っている。

 芸能ジャーナリストの竹下光氏はこう語る。

「確かに現実の世界においてボクシングの試合での事故を“人殺し”呼ばわりすることはけっして許されることではありません。その一方、ボクシングを描いたフィクション作品においては、ボクシング漫画の不朽の名作である『あしたのジョー』をはじめ似たような展開は昔から結構ありますよね」

『あしたのジョー』の主人公の矢吹丈はプロボクサーになった後、互いに認め合う最大のライバルの力石徹と試合で対戦。激闘の末に力石は矢吹をKOするが、試合終了直後、減量苦と試合のダメージにより息を引き取ってしまう。

 やがて矢吹は力石の死後、長期間、そのトラウマに悩まされ続けることになる。

「同作が『週刊少年マガジン』で連載されていた当時、人気キャラクターだった力石が亡くなったことは大きな反響を呼びました。寺山修司氏の発案により、実際に同誌の発行元である講談社の講堂で力石の葬儀が執り行われたのは有名な話です」(竹下氏)

 同ドラマに関しても、そのストーリーや演出がネット上で賛否を巻き起こし、話題になっているのはヒットの証しとも言えるかもしれないが……。

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2024/11/16 09:00
ページ上部へ戻る

配給映画