松本人志、復帰に向け日テレが観測気球? 地上波復活はスポンサーの反応次第
#松本人志
ダウンタウンの松本人志の復帰をめぐり、日本テレビが早くも「観測気球」を上げたと話題になっている。大半のメディアが「復帰は既定路線」といった論調で報じているが、ネット上では反発の声が強く、簡単にはいかなさそうな気配だ。
話題となったのは、10日に放送された人気バラエティ『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の次回予告。浜田雅功が「こんばんは!浜ちゃんです」と言いながら飲食店へ入っていき、テロップで「はまちゃん取材交渉」「次週まっちゃんの店食べ尽くす」と表示された。また、スタッフロールでは先頭に「企画構成 松本人志」のクレジットが記された。
この日の同番組は、松本が「週刊文春」(文藝春秋)との訴訟終結を発表してから初の放送。これに対して、ネット上の視聴者からは「まっちゃんの店って、いきなりめちゃ匂わせてくる!」「まっちゃん帰還までのカウントダウンきた!」「スタッフロールの先頭に松本人志で、まっちゃんというワードを出すガキ使。復活の日は近い」などと松本の近いうちの復帰を予感する視聴者が続出した。
一部では「観測気球では」との見方も浮上。「松ちゃん復帰を匂わせて世間やスポンサーの反応を見ているのでは」「最初に復帰するならガキ使だろうから視聴者の反応を見たいんだろうな」と推測する声が上がっている。
松本が訴訟を取り下げて「文春」との裁判が終結したことが分かると、さまぁ~ずの三村マサカズがSNSで「松本人志復活!ですなぁ。いいねーーーー!」と発言するなど、芸人仲間から歓喜と祝福の声が続出。明石家さんまもラジオ番組で「松本がテレビに復帰して、頑張ってくれることを俺らは祈ってる」とエールを送った。メディアでも「復帰前提」の報道が目立っており、焦点はすでに「復帰の時期と場所」に移っている。
しかし、ネット上では反発の声も根強い。SNS上では「事実無根だと言いながら訴訟を取り下げたのになぜ復帰が可能になるのか」「記事の真偽がうやむやに終わってしまったら、もうテレビに出てきても笑えない」「被害女性に仮定の形で謝罪してるのがあり得ないし、これで何となく復帰OKみたいなムードになるの信じられない」といった復帰反対のコメントも数多く飛び交っている。
こうした状況になっている主な原因は「性加害はあったのか、なかったのか」がはっきり示されなかったことだ。松本側は「関係者と協議等を続けてまいりましたが、松本が訴えている内容等に関し、強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました」などとコメントを発表したが、そもそも2人きりの密室で行われた行為なら女性側が録音などしていない限り、物的証拠がないのは当たり前だ。これをもって「性加害はなかった」と判断することはできないだろう。
さらに、松本側は「松本において、かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」と仮定の形で女性側に謝罪しているが、被害を受けたと主張した女性の一人は、8日付の朝日新聞の記事で「私は仮定ではなく、実在するので深く傷ついた。記事には一切誤りが無いと今も確信している」と訴えている。とても双方納得ずくの「和解」とは思えない状況だ。
だが、松本の復帰の準備は着々と進められているようだ。9日付の日刊スポーツによると、所属先の吉本興業は訴訟取り下げ前の夏ごろから復帰後の動きなどについてテレビ局と交渉を始めていたという。同日付のスポーツ報知では、年明けに地上波復帰し、来年4月開幕の「大阪・関西万博」のアンバサダー復活を目指すという業界内の見立てを報じている。
復帰の最大のポイントとなるのはスポンサーの反応だ。いくら松本が復帰に乗り気で、事務所や仲間たちがそれを盛り立てようとしても、番組スポンサーが難色を示せばテレビ局はゴーサインを出せなくなる。「性加害疑惑」というセンシティブな問題があいまいな形で終結したことで、それを各スポンサーがどのように受け止めるのかは今のところ読み切れない部分がありそうだ。先述したようにネット上の反発の声は根強く、下手すれば不買運動などの事態につながりかねず、かなり慎重に判断することになるだろう。
所属事務所、テレビ局、スポンサー、そして視聴者……松本の復帰にはそれらの思惑が複雑に絡み合っているが、はたして近いうちにテレビに戻ってくるのかどうか注目だ。
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