暗号資産がポップカルチャーに与える影響とは?
ビットコインが2009年に誕生してから15年、今や暗号資産市場は金融の世界だけでなく、一般の人々の日常にまで波及しています。
そして最近では、映画やファッションなど、ポップカルチャーにも大きな影響を与え始めています。
実際に、今年だけでもカジノゲームを題材としたMemebet Tokenや、著名なアメリカンコミックの主人公スポンジ・ボブをモチーフとしたSponge V2といったミームコインが誕生し、上場を控えています(出典:Business 2 Community)。
そこで本記事では、暗号資産がポップカルチャーに与える影響とその具体例について詳しく紹介していきます。
まず最初に、暗号資産は音楽業界に新たな可能性をもたらしています。
アーティストたちは、暗号資産を活用することで従来のレコード会社や配信プラットフォームに頼らない、直接的な収益モデルを構築し始めているのです。
具体例として、ヒップホップ界で世界的に有名なラッパーNasは、2022年に自身の楽曲「Ultra Black」と「Rare」をNFTとして販売しました。
これにより、ファンは単に音楽を聴くだけでなく、楽曲の所有権の一部を持つことができるようになりました。
また、電子音楽のパイオニアであるGrimesは、自身のデジタルアートワークとオリジナル音楽をNFTとして販売し、約600万ドルを売り上げたことを報告しています。
これは、アーティストが自身の作品の価値を直接的に設定し、ファンと直接取引できる新しいモデルの可能性を示していると言えるでしょう。
さらに、ストリーミングプラットフォームのSpotifyは、2017年にアーティストへの支払い管理を徹底するためにブロックチェーン企業を買収。
続けて現在、暗号資産を活用したアーティスト支援の仕組みを検討しています。これらの動きにより、アーティストとリスナー、双方の音楽体験のアップデートが進んでいます。
次に、映画業界についても見ていきましょう。
たとえば、日米英の共同で制作の国際長編映画『The Rhetoric Star:レトリック スター』は、暗号資産業界の人々を描く物語として、Web3.0界隈を大きく賑わせてきました。
また、同映画ではNFTも活用。ファンはNFTを購入することで、映画製作の資金提供やクリエイティブな決定に参加することができ、製作過程に直接関わることが可能となりました。
NFTを活用した事例としては、AMCエンターテインメントやワーナー・ブラザースも、映画前売り券にNFTを組み合わせたプロモーションを実施し、観客との新しいつながりを築いています。
これにより、映画のプロモーションがよりインタラクティブになり、観客の関心を効果的に引きつけることができています。
ファッション業界も、暗号資産の波に乗り始めています。たとえば、イタリアの高級ファッションブランドGucciは、NFTアートワークやデジタルスニーカーを販売。
これらのデジタルアイテムは、仮想空間やソーシャルメディア上で使用することができます。
同様に、国際的なスニーカーブランドであるNikeもWeb3.0市場に進出。
プラットフォーム「.Swoosh」を公開し、NFTスニーカーコレクションを発表してきました。
また、ファッションデザイナーのRebecca Minkoffは、ニューヨークファッションウィークでNFTコレクションを公開。
このように、暗号資産はファッションの概念を物理的な服からデジタル空間へと拡張し、新たな表現と収益の可能性を開いていると言えます。
ポップカルチャーといえば、アート業界もそのうちの1つでしょう。
この業界における暗号資産の例としては、デジタルアーティストのBeepleによる作品「Everydays: The First 5000 Days」が有名です。
この作品は、クリスティーズのオークションで6,900万ドルで落札されたことで話題を呼びました。
加えて、最近では伝統的なアートギャラリーやミュージアムも、NFTアートの展示や販売を始めています。
ニューヨークの近代美術館MoMAは、NFTアートの収集と展示の検討を進めており、日本においても、2021年より徳島県鳴門市でNFT鳴門美術館がオープン。デジタルアートの普及に努めています。
その他、暗号資産はゲーム業界にも多大な影響を及ぼしています。
特に、暗号資産のベースとなるブロックチェーン技術が、ゲーム業界にも大きな変革をもたらしています。
具体的には、Play to Earnモデルを採用したゲームが近年トレンドに。このモデルにより、プレイヤーはゲーム内で獲得したアイテムや通貨を現実世界の価値に変換できるようになりました。
Play to Earnの最も有名なゲーム例の1つといえば、「Axie Infinity」でしょう。
このゲーム内では、プレイヤーはNFTで表現されたキャラクターAxieを育成して戦わせることで、ゲーム内通貨AXSを獲得することができます。
また、オープンワールドRPGとオートバトラーを組み合わせたNFTゲーム「Illuvium」も、Play-to-Earnを採用。プレイヤーはIlluvialと呼ばれるクリーチャーを捕獲し育成する過程で、ILVというトークンを獲得することが可能です。
さらに、IlluviumDAOを通じてプレイヤーがゲームの意思決定に参加できる仕組みも用意されており、Web3.0時代の新しいコミュニティ主導の開発が行われています。
以上のように、暗号資産はポップカルチャーの様々な分野に影響を与え、新たな表現方法や経済モデルを生み出しています。
音楽や映画、アートなど幅広い領域で暗号資産の影響が見られ、これらの変化は今後さらに加速していくことが予想されます。
暗号資産とポップカルチャーの融合は、私たちの文化や社会のあり方そのものを変える可能性を秘めており、今後の展開に目が離せません。
※当記事はプロモーションを含みます。
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