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インタビュー

令和ロマン・髙比良くるま『漫才過剰考察』と「M-1連覇チャレンジ」の先にある使命

■『M-1』後、令和ロマンの使命

──『M-1』後のことはどれくらいイメージしているんでしょう。

くるま 正直、あんま考えてないんですよ。とりあえず今年『M-1』をやってみて、結果どうするかってことなんで。でも漫才は続けるわけだから、全国ツアーみたいな展開だったりとか、コンビとしてはラジオと漫才を軸でやりながら、YouTubeとかで楽しいことを探しながらという。僕は相方と違って生活が不安なんで、ある程度はちゃんと仕事をしなきゃいけない部分もありますし。

──具体的には何か考えていたり。

くるま それがテレビなのか、こういう本とかもそうですし、音楽とか、いろんな業種の人と関わる人にはなりたいですね。いろんな人に会える環境にあるからこそですけど、お笑いのためも含めて、芸人だけで映画を作るとか、音楽やってる芸人さんも多いからもっとつなげたらどうなんだろうとか。どうせおとなしくしてても勘違いされるだけだし、「素人が」とか「イタイ」とか言われてもやるしかないんで、広げていこうかなと思ってますね。それが、たぶんやらなきゃいけないことなんじゃないですか。

──やらなきゃいけない、という意識ですか?

くるま だって能力的にはできそうだし、本でも書きましたけど世界進出的なことも一過性のブームにしないで、ちゃんと形にして残すこととか、そんなことができたらいいなと思うんです。そういう新しいことを始め出そうって感じですね、31歳の年から。

──本にもたびたび書かれていますが、「自分がこういう能力を与えられたから、人のために使わなきゃいけない」っていう意識、その使命感って、いつごろから芽生えたものなんでしょう。

くるま ちっちゃいころから、なんとなく思ってますけどね。なんのために生きてるんだろう、とか。僕、小2で中2病が来たんです。早めにそうなっちゃって、どうしたらいいんだろう、死なないために生きちゃってるな、どうしようかな、何が向いてるんだろうなって、ずっと考えてるんです。だから人に向いてるって言われたことをやってる。ラグビーもそうだし、お笑いサークルに入れば? って言われたから入ったし、お笑いを自分で始めようなんて思ってなかったし。これからも、人に言われたことをやろうっていう感じですね。

(取材・文・写真=新越谷ノリヲ)

●髙比良くるま(たかひら・──)

お笑い芸人。吉本興業所属。1994年生まれ、東京都練馬区出身。慶應義塾大学のお笑いサークルで相方・松井ケムリと出会いコンビを結成。2023年の『M-1グランプリ』では、第1回大会の中川家以来のトップバッター、かつ歴代王者の中で最短となる芸歴5年9カ月での優勝を果たした。『M-1』王者として異例の出場を果たした『ABCお笑いグランプリ2024』でも優勝するなど、今最も勢いのある芸人。

●『漫才過剰考察』

M-1グランプリ2023王者・令和ロマンの髙比良くるまがM-1と漫才を完全考察!

分析と考察を武器に、芸歴7年目の若手ながら賞レースをはじめ様々な分野で結果を残してきた令和ロマン。そんな令和ロマンのブレーン・髙比良くるまが、2015年から昨年のM-1、さらには2024年のM-1予想に至るまで、考えて考えて考え尽くした一冊。

「現状M-1に向けて考えられるすべてのこと、現在地から分かる漫才の景色、誰よりも自分のために整理させてほしい。頭でっかちに考えてここまで来てしまった人間だ。感覚でやってるフリをする方がカッコつけだと思うんだ」(本文より)

史上初のM-1二連覇を狙う著者が、新型コロナウイルス流行や、東西での言葉の違い、南北の異なる環境が漫才に与えた影響、昨今話題の「顔ファン論争」に漫才の世界進出まで、縦横無尽に分析していきます。著者の真骨頂“圧倒的マシンガントーク”は本書でも健在です。

出版社:辰巳出版
発売日:2024/11/8
単行本(ソフトカバー):184ページ

新越谷ノリヲ(ライター)

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。

n.shinkoshigaya@gmail.com

最終更新:2024/11/06 13:59
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