【24年秋ドラマ】『ライオンの隠れ家』第4話 心温まりすぎる主人公周りと不穏なサスペンスのギャップ萌え
#ライオンの隠れ家
市役所勤務の兄と自閉スペクトラム症(ASD)の弟が2人で暮らしている家に突然、破天荒な子どもが現れててんやわんやを繰り広げつつ人として成長していく様を描くドタバタホームコメディと、リニア利権が渦巻く地方都市で起こった母子行方不明事件をめぐるハードコアサスペンスを同時並行で描いている、なんとも珍しい構成のドラマ『ライオンの隠れ家』(TBS系)も第4話。
3話までは何かあるとすぐパニックを起こしていたASDの青年・みっくん(坂東龍汰)でしたが、今回はだいぶ落ち着いた様子です。ライオンと出会って成長したということでもあるのだけれど、ちょっとお芝居がスパークする場面が少なかったので寂しい気もしましたね。ASDの人物がパニックになる様子が見たい、という欲求は視聴者としてかなり不健全ではありますが。
振り返りましょう。
■母ライオン、死なず
山奥の河川から死体が上がり、どうやらそれはヒロト(柳楽優弥)の姉であり、ライオン(佐藤大空)の母でもある橘愛生(尾野真千子)らしいというニュースがテレビから流れています。
それを目の当たりにしたライオンは、ショックで発熱。ヒロトは仕事を休んで小児科に連れていきますが、保険証もないし、そもそも年齢も何も知らないことに思い当たります。
自分のことを何も明かさなかったライオンでしたが、ここで「6歳」であることを自白。とりあえず診察を受けて薬ももらい、家で安静にしているうちに熱も下がりました。
ライオンが6歳であることを知ったヒロトでしたが、つい先日にはライオンはみっくんに自分が5歳であると明かしていたそうです。ということは、ここ数日の間にライオンは誕生日を迎えていたということです。みっくんの提案で、ヒロトはライオンのお誕生日会を開くことにします。
いつもお世話になっている近所の食堂で盛大に行われたライオンのお誕生日会。みっくんはひとりでお花屋さんで買い物ができるくらいに急成長していますし、ライオンも喜んでくれていたようなので、ひと安心。お誕生日会にはヒロトの同僚である牧村さん(齋藤飛鳥)と貞本(岡崎体育)親子も来ていて、ライオンを囲むプライド(群れ)が徐々に拡張していく様子が描かれました。心温まりまくりなシーンです。牧村さんのスマホには謎の人物「X(岡山天音)」からメッセージが届いていたようですが、とりあえず無視です。
一方、母子行方不明事件を追う週刊誌記者の工藤(桜井ユキ)は、河川で上がった遺体がDNA鑑定の結果、橘愛生ではなかったことを突き止め、それをヒロトに知らせます。
ヒロトがライオンに「お母さんは生きているかも」と告げると、急に元気になるライオン。安心して大あくびをしたら涙が出ちゃったヒロトを、ライオンとみっくんが「泣いてるの?」とトントンしてあげるのでした。
ちなみに生きていた橘愛生は新宿でホステスをやっているようです。雑居ビルの非常階段でタバコをふかしながら、ひとり夜の歌舞伎町を見下ろしつつ、次回へ。
■ミステリーとしては全然わからん……
とりあえず謎の男「X」について、以前には大量にスマホを持っているシーンがありましたが、今回は「誰彼を消してください」的なヤベー依頼が大量に舞い込むアサシン的な男であることが示唆されました。つまり「X」は自発的に今回の件にかかわっているのではなく、誰かの依頼でライオンの動向をチェックしていることになります。
愛生は人目を避け、夜の街に溶け込むように生きている。
あとはホントによくわかりません。普通のミステリーだったらそろそろ謎の全体像なりとっかかりが見えてくる頃かとも思うんですが、全然情報が出てこない。
ただ、予感としてはかなりハッピーな方面に落とし込んでくるような気がするんですよね。3人の描写がかなり丁寧かつ好意的というか、視聴者に愛される方向で描いているので、「不穏なサスペンス」をフリにして、終わってみれば「みんなライオンのためを思って動いていた」的なオチに持ってくるような気がする。
逆にここまで3人を好きにさせといてどん底に突き落とすような謎が出てきたら、それはそれでギャップ萌えですが。
(文=どらまっ子AKIちゃん)
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