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【24年秋ドラマ】『ベビわる』ちさまひのペア解消が現実に 無敵の殺し屋コンビにまさかの「死亡フラグ」

【24年秋ドラマ】『ベビわる』ちさまひのペア解消が現実に 無敵の殺し屋コンビにまさかの「死亡フラグ」の画像1
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 伝説のドラマになることは、ほぼ確定と言っていいんじゃないでしょうか。女の子の殺し屋コンビ、ちさと&まひろの日常生活を描いたTVドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』(毎週水曜 深夜1時~、テレビ東京系)が、ますます目が離せない状況になってきました。

 10月23日(水)に放映される『ベビエブ』第8話では、後半シリーズがいよいよ本格化。先週放映の第7話「ひさびさ実家帰ったらあるある」がアクションなしの超ほのぼの回だっただけに、今夜からは怒涛の展開となりそうです。これまで鉄壁のコンビネーションを誇っていた杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)のZ世代コンビですが、殺し屋協会内のジョブローテーションの一環で一時的に引き離されてしまいます。

 コミュニケーション能力の高いちさとは、協会との交渉役だけでなく、まひろが暴走しそうなときのストッパーにもなっていました。落ち込みがちなまひろのメンタルケアの役割も負っていました。そのちさとは協会の営業部へ転属されせられることになります。

「混ぜるな危険」な新コンビ誕生

 営業部の上司を演じるのは巨漢俳優の後藤剛範。Netflixドラマ『全裸監督』ではカメラマンのラグビー後藤、今年ロングランヒットしたノワール映画『辰巳』では裏社会とつながる工場経営者を好演した注目のアクターです。ちさとの営業部エピソードは、かなり面白いドラマパートになりそうです。

 心配なのは、高い殺人スキルとは裏腹に、コミュニケーション能力が未発達のまひろです。相棒のちさとから引き離され、一匹狼タイプの殺し屋・日野(柄本時生)との即席コンビを組まされます。日野は見るからにヤバい人オーラを漂わせています。ジェンダーの「ジェ」の字も口にしたことがなさそうな人種です。

 協会の上層部は、何を考えてまひろと日野にコンビを組ませたのでしょうか。トラブルが起きることは必至です。多分、協会は何も考えていません。もしくはトラブルが起きても、替えが利く消耗品ぐらいにしか考えていないのでしょう。ハリウッド映画『ゴジラ×コング 新たなる帝国』(2024年)でゴジラとキングコングが共闘した以上に無理めなタッグです。「混ぜるな危険」そのものです。

 これまで無敵の強さを誇ったちさまひのバディアクションものとして人気だった『ベビわる』は、一時的に解体されることに。『ベビわる』は劇場版三部作も含めて、まったくの未体験領域へと突入していきます。

除菌スプレーによる手軽な除霊

 嵐の前の静けさだった前回をここで振り返っておきましょう。後半シリーズの幕開けとなった第7話も非常に重要なエピソードでした。伝説の殺し屋・宮原(本田博太郎)たちと過ごした殺人合宿を終えたちさまひは、夏休みを楽しみます。ちさとの4歳になる姪っこの誕生会が開かれ、ちさとの実家にまひろも呼ばれます。久々の実家でリラックスするちさと。まひろもちさとファミリーの温かいもてなしに心の安らぎを覚えます。

 ちさとの里帰りに関して、大きな疑問がありました。ちさとの家族は、ちさとの職業=殺し屋であることを理解しているのかということです。知ってました。母親(中島ひろ子)は我が子の無事の帰宅を喜びながらも、「たくさん殺してるんだから、邪気を連れてこないでよ~」と除菌スプレーをちさまひに吹きかけます。

 除菌スプレーによる手軽な除霊ですが、もともとはホラーゲームの制作現場から始まったそうです。制作室で異変がたびたび起きることから、除菌スプレーで部屋をお祓いするとしばらくは異変は起きなかったそうです。岡田准一主演のホラー映画『来る』(2018年)の劇中、霊媒師役の松たか子が除菌スプレーを愛用していたことから、広く一般化したようです。

 合宿所でちさまひがあの世送りにした夏目(草川拓弥)の残留思念も、除菌スプレーできれいに洗い流されたことでしょう。

日本ではギャグシーン、でも海外では感動シーン

 ちさとの父親(橋本じゅん)、兄(三河悠冴)、兄嫁(高柳明音)らも集まり、姪っこの誕生会が始まります。お昼から豪勢な手巻き寿司です。実家あるある「食べ切れないほど、刺し身が出てくる」という幸せなシーンが続きます。『ベビわる』シリーズ史上もっとも平和な時間が流れていきます。

 さらには久しぶりに会った娘・ちさとのために父親が手料理を振る舞います。刻んだシャウエッセンをたっぷり入れたオムレツです。ちさとが明るく、愛情いっぱいの家庭で育ったことが分かります。娘が殺し屋になることを許したおかしな両親ですが、おかしな両親なりに娘のことを心配しているようです。

 この肉親の手料理、日本ではギャグシーンとして受け入れられたわけですが、進学先や就職先が見つからなくて軍隊入りする米国、傭兵部隊に入ることが多い欧州では、本当に「実家あるある」でしょう。シャウエッセン入りオムレツで笑うことができる平和な日本のままであってほしいものです。

今後の展開を左右しそうな伏線エピソード

 ちさとの実家で休日を堪能したちさまひですが、『ベビわる』ファンにとっては最重要な情報がアナウンスされました。まひろは親も「そっち系」の仕事だそうです。多分、親も裏社会の人間で、子どものころからその姿を見てきたまひろにとっては、殺し屋という職業に就くことはハードルが低かったようです。進路に悩んでいたちさとは、まひろが殺し屋になることを知って、同じ道を進むことになったと明かされました。

 フツーの人生を歩むこともちさとはできたわけで、殺し屋の世界に引き込んだことにまひろは責任感を抱いているようです。このことは、今後の大きな伏線となるでしょう。

 また、ちさとは「まひろの実家に連れてってよ」と頼み、まひろはそれを承諾します。田舎にいるそっち系のまひろの家族は、どんなんでしょうか? 『悪魔のいけにえ』(1974年)みたいな恐ろしい殺人ファミリーなのでしょうか。父親が『KILLERS キラーズ』(2014年)の北村一輝、母親が『冷たい熱帯魚』(2010年)の黒沢あすかだったら、ビビるなぁ。勝手にキャスティングを妄想してしまいました。はたして、まひろの里帰りエピソードが描かれるのかも気になるところです。

ちさとから、まひろへの愛の告白

 そして、さらに重要な台詞をちさとは口にします。シェアハウスに戻ってきたふたりは、ちさとの母親がお土産に持たせたスイカを食べながら、

 まひろ「ちさとにはああいう普通の幸せもあったのかなぁ」
 ちさと「私にとっての幸せはまひろとこうしていることだよ」

 そんなやりとりをします。このときのちさとの笑顔が美しいこと美しいこと。涙ぐむ寸前のまひろの表情も絶妙でした。

 これって、ちさとからまひろへの愛の告白ですよね。ライトなアクションコメディだと思って見始めた『ベビわる』だっただけに、これはマジで意外な展開でした。

 ふたりが愛の言葉を交わし合った直後となる、今夜放送の第8話からは壮絶なドラマの幕開けとなりそうです。ちさと、まひろにそれぞれ「死亡フラグ」が立っていないことを祈るばかりです。

 冒頭で『ベビエブ』が伝説のドラマになることはほぼ確定と書きましたが、それは残された5話次第でしょう。TV史に残る伝説のバディドラマとして萩原健一、水谷豊が共演した『傷だらけの天使』(日本テレビ系)があります。学園紛争が終焉した1970年代の虚脱感を描いた昭和時代の伝説のドラマです。Z世代として生きるちさまひがささやかな幸せを見つめる『ベビエブ』も、令和の伝説のドラマになりつつあります。どんなクライマックスが待っているのでしょうか。

 ぜひ、伝説になる過程をみなさんで見守ってください。

最終更新:2024/10/23 12:00
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