『極悪女王』話題沸騰の中で、1人だけレスラーが“実名でなかった”理由
#極悪女王
お笑い芸人・ゆりやんレトリィバァが女子プロレス界の伝説のヒールレスラーのダンプ松本を演じるドラマ『極悪女王』が9月19日よりNetflixで配信されて人気を集めている。
配信1週目にして、国内の「Netflix週間TOP10(シリーズ)」の首位記録を6週連続で更新していた話題作『地面師たち』を抜き去り、1位を獲得するなど好調な滑り出しとなっている。
企画・脚本・プロデュースを人気放送作家の鈴木おさむ氏が手掛け、総監督を映画『凶悪』(2013年)や『日本で一番悪い奴ら』(16年)などの作品で知られる白石和彌監督が務めた同作は、1980年代に最恐のヒールレスラーとして「全日本女子プロレス」に君臨したダンプの波乱に満ちた半生を描いた作品。
ゆりやんのほか、当時アイドル的な人気を博し、ダンプと激しい抗争を繰り広げていた「クラッシュ・ギャルズ」の長与千種役を唐田えりかが、ライオネス飛鳥役を剛力彩芽がそれぞれ演じており、キャスト陣の意外な人選もクランクイン時に話題となったが、いざ配信がスタートすると前評判以上の反響を呼んでいる。
芸能ジャーナリストの竹下光氏は今作の魅力をこう語る。
「ダンプさんはもちろん、当時ライバル的な存在であり、アイドル的な人気を博したクラッシュ・ギャルズをはじめとした人気レスラーたちのリングでの活躍やその舞台裏にもフィーチャーしていて、愛憎入り混じる濃密な人間ドラマが普段そこまでプロレスに興味のない人たちをも惹きつけています。クラッシュ・ギャルズの長与さんの指導のもと、ゆりやんをはじめとするキャスト陣が女子プロレス団体・Marvelousの道場に“入門”し、プロレスを基礎から学んだことで実現した臨場感あふれる試合シーンも好評です」
劇中では、ダンプやクラッシュ・ギャルズのほか、3人にとって先輩レスラーであり、かつてカリスマ的な人気を誇った人気タッグ、ビューティ・ペアのジャッキー佐藤とマキ上田をはじめ、ジャガー横田、デビル雅美、クレーン・ユウ、大森ゆかり、ブル中野ら当時の全女マットで活躍を見せた名レスラーたちが実名で登場。ゆりやんらとともにオーディションを勝ち抜いた女優陣が熱演している。
そうした中、劇中のあるレスラーの存在が物議を醸しているという。
「実在のレスラーが数多登場する中、“ラブリー米山”という今作のオリジナルレスラーも出てくるのですが、『何故、彼女だけ?』と違和感を放っています。確かに“ラブリー米山”は劇中でダンプをイジメたり、あらかじめ試合の結末が決まっている意味で使われる業界用語の“ブック”を破ったとして長与を試合後にフルボッコにしたりと、嫌な役回りではありますが…」(テレビ誌ライター)
異彩を放つラブリー米山の存在に関してプロレス事情に詳しいスポーツライターは明かす。
「ラブリー米山については、『モデルとなっているのは当時歌手デビューも果たすなど人気を集めた美女レスラーのナンシー久美ではないか?』といった憶測もインターネット上では取り沙汰されていますが、その可能性は高いでしょう。過去にはダンプさんが自身のブログで、先輩のナンシーさんと一緒に後輩のやっているお店に行ったエピソードを報告しているのですが、その際に『新人時代は良くいじめられて~カメの甲羅を背中にしょわされたり、おもちゃのお金でガソリンスタンドでまんじゅうを買ってこいとか オレ様と千種は良くいじめられた』(原文ママ)などと綴り、『でも 今は仲良し。。。』とナンシーさんにバックハグする写真を投稿したりもしていますからね」
もっとも、ナンシー本人は過去にプロインタビュアーの吉田豪氏による全女レスラーのインタビュー集で、自身が関わったとされるイジメ疑惑を真っ向から否定している。
「真相は藪の中ではありますが、いずれにせよこうした過去の疑惑や劇中での嫌な役回りもあり、あえて実名は出さずに“ラブリー米山”としての登場となったのではないでしょうか」(同スポーツライター)
異彩を放つ“謎のレスラー”の正体が明かされる日は来るのだろうか。
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