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日刊サイゾー トップ > カルチャー > 映画  > 『ベビわる』世代間格差の“折り合い”

『ベビわる』伝説の殺し屋との合宿…カルト俳優・本田博太郎が演じる宮原は、SNS世代のちさと&まひろとどう“折り合い”をつけるのか

2大カルト映画に出演した名バイプレイヤー

 それにしても、伝説の殺し屋・宮原を演じる本田博太郎の存在感はさすがです。さまざま作品に出演してきた大ベテランですが、若手時代は新劇出身の二枚目俳優として期待されていました。しかし、クセのある役を好んで演じてきたこともあって、今では映画やTVドラマに欠かせない名バイプレイヤーとなっています。工藤栄一監督が手掛けたテレビ時代劇『必殺仕舞人』(1981年)では、京マチ子ら女たちの旅回り一座に同行するビビリの元渡世人役でレギュラー出演していたことが思い出されます。

 本田博太郎の役者バカぶりをたっぷり堪能できるのは、佐藤純彌監督のSF大作『北京原人 Who are you?』(1997年)でしょう。3時間にわたる全身特殊メイクで、現代に甦った北京原人「フジ・タカシ」を熱演しています。さらに那須博之監督の実写映画『デビルマン』(2004年)には、デーモン族復活の元凶となる飛鳥教授役で出演しています。超大コケした2大カルト映画に出演している稀有な俳優、それが本田博太郎です。ちさと&まひろにとって「よく分からないけど、えらい人」という宮原役は、まさに適役だと言えるでしょう。

 そんな本田博太郎演じる宮原は、SNSが大嫌いという設定です。スマホなしの生活は考えられないSNS世代のちさと&まひろは、世代の大きく異なる宮原とどう折り合いをつけるのか、それとも対立することになるのか。10月2日(水)放送の第5話以降の展開に注目です。

池松壮亮と伊澤彩織のバトルがものすごいことに

 9月27日からは、劇場版第3弾『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の全国公開が始まりました。九州・宮崎に出張したちさと&まひろは、殺し屋協会に所属する「お局」的存在の入鹿みなみ(前田敦子)らと共闘し、苦手とするチームバトルに挑むことになります。「ベビわる」シリーズ史上最凶の殺し屋・冬村かえで(池松壮亮)のクレイジーぶりから目が離せません。

 まひろ役の伊澤彩織は現役の超売れっ子スタントパフォーマーでもあり、アクションスタントがハンパないことは周知のとおりです。記憶喪失の殺し屋を演じた『MOZU』(WOWOW、TBS系)で注目を集め、劇場版『宮本から君へ』(2019年)で元プロ格闘家の一ノ瀬ワタルと激闘した池松壮亮が、これまで以上にすごいバトルを伊澤と繰り広げています。共に日大芸術学部映画学科卒業の2人、常人離れした役者バカぶりを見せています。

 地元・宮崎への凱旋ロケとなる髙石あかりも、前作『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』(2023年)からさらに進化したアクションを披露。ちさと&まひろのバディ感は、シリーズ最高のものとなっています。

 生きづらさを抱えながら殺し屋業を営んでいたちさと&まひろが、生きる喜びを見出す、生と死のドラマとなっています。映画を観た後は、「今日は最高のナイスデイだね」と思わず呟きたくなるアクション快作です。

 また、『ベビわる ナイスデイズ』の撮影現場を密着取材した映画『ドキュメンタリー・オブ・ベイビーわるきゅーれ』が10月4日(金)より池袋シネマ・ロサほか全国で劇場公開されます。ぜひ、映画館にも足を運んでみてください。悶々とした日々を送るあなたにとっても、最高の「ナイスデイ」になるはずです。

最終更新:2024/10/02 12:00
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