『おむすび』第1回 平成から令和、ギャル像の変遷を追いかけたい
#おむすび
さて、ギャルが好きなんですよね。ギャル、いいよね。明るいしポジティブだし、見ているだけで元気がもらえますし、お話したら、さらに元気がもらえますし。当方、中年男性につきギャルと直接お話するためには多少の席料とドリンク料などが必要になるわけですが、じゅうぶんにその投資に見合うだけの施しをいただけていると思っています。ギャル、いいよ。
そういうわけで、今期のNHK連続テレビ小説は、ギャルだそうです。タイトルは『おむすび』。ギャルが栄養士になる話。
はっきり言って、どんな感じになるのか全然想像がつきませんが、ギャルさながらに全肯定なスタンスで追いかけていけたらいいなと思っています。第1回、振り返りましょう。
■それはギャル男要素なのか
舞台は平成16年の福岡・糸島。2004年といえば、アテネ五輪で北島康介が「チョー気持ちいい!」と叫び、米メジャーリーグでイチローが262本のヒットを打った年ですね。要するに、つい最近です。
主人公の米田結(橋本環奈)は、この年から高校に上がった女の子。どうやらすでに家を出た姉がいて、その姉がギャルだったようです。親御さんたちは結も姉にならってギャルになってしまうのではないかと心配していますが、今のところ黒髪ポニテでギャルの要素はありません。ちょっとスカートは巻き上げてるけど。
そんな結の高校入学初日、最初に仲良くなったのは恵美ちゃん(中村守里)という女の子でした。こちらも黒髪ボブでギャル要素はゼロ。いかにも健全を絵に描いたような地方の女子高生です。
健全ポニテで健全ボブの子と仲良く健全高校生活を送りたい様子の結でしたが、やってきた担任(長谷川忍)にいきなり「あゆの妹」と紹介されてしまってゲンナリ。「あゆ」というのは浜崎あゆみではありません。結の姉の歩のことだそうです。「歩」と書いて「あゆみ」。インパクトの強い生徒さんだったようです。
学校も終わり、ひとり海辺で「あーあ、あゆの妹だってバレちゃった」などとひとりごちている結でしたが、目の前にいた小学生兄弟が、帽子が海に飛ばされて泣いています。
これを見た結は、制服のまま海に飛び込むという無鉄砲な行為に。結自身は「人助けは米田家の血筋か」みたいなことを言ってます。結はむかしから海で泳ぐ子だったので別に溺れませんが、偶然通りかかった野球少年がユニフォームのまま助けに飛び込んできてドン引き。
子どもが困ってたら見境なく海に飛び込むあたり、結のギャル要素を表現しているのかもしれません。そして、結を見た途端に見境なく飛び込んできたこの野球少年にも、ギャル男の要素がありそうです。
まだ泣いてる子どもに自分の家で獲れたトマトを食べさせ、栄養士要素も垣間見せたところでホンモノのギャル登場。ルーリー(みりちゃむ)率いる4人組のギャル軍団が仁王立ちしているのでした。
■ギャルの定義と解像度
前述の通りギャルが好きなので、好きなギャルが描かれたらいいなと思うんですよね。
平成16年、確かにあゆや安室ちゃんが世間を席捲していてギャル文化全盛だったと思うけど、ときがたつにつれてデフォルメされていってる感じがするんですよね。ギャルという存在がカリスマではなくなって、親しみやすくなっている。今、パッと思いつくギャルって、ゆうちゃみとかぱーてぃーちゃんの信子ときょんちぃとかだもんね。
平成から令和を描くって書いてあったので、そのへんの世間におけるギャル感の変遷まで描かれたら楽しそうだなと思います。
明日はルーリーたちが話し始めるでしょうから、まずはこのドラマにおけるギャルがどんなセリフを繰り出すのか楽しみにしたいと思います。
(文=どらまっ子AKIちゃん)
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