トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 『おむすび』不安要素を覆せるか

橋本環奈ヒロインの朝ドラ『おむすび』 大阪制作、現代劇、ギャル警察…不安要素を覆せるか

橋本環奈ヒロインの朝ドラ『おむすび』 大阪制作、現代劇、ギャル警察…不安要素を吹き飛ばせるかの画像1
橋本環奈

 日本のテレビドラマで最も影響力があるのが、NHKの朝ドラ。4月から放送された伊藤沙莉主演の『虎に翼』は日本初の女性弁護士を描き、近年稀に見る好評を博したが、次作も話題を集めそうだ。9月30日スタートの『おむすび』でヒロインを務めるのは橋本環奈。平成元年生まれのヒロインが、栄養士として人の心と未来を結んでいく物語だという。

「かつて朝ドラのヒロインは、これから伸びそうな女性を起用して成長を眺めるのが醍醐味でしたが、近年はすっかり安全運転。永野芽郁、広瀬すず、戸田恵梨香など、すでに人気を確立した女優が主演を務めるケースが多く、橋本環奈の起用もその流れに沿ったものです。『虎に翼』は内容的に堅い物語でしたが、『おむすび』はテーマが“ギャル”。しかも舞台は橋本の故郷の福岡で、ヒロインに重きを置いた作品になりそうです」(テレビ情報誌記者)

 あらゆる番組の視聴率が低下傾向にある中、朝ドラは今でも世帯平均視聴率15%以上をキープするお化け番組。しかし、『おむすび』に関しては不安要素が多いのも事実だ。

「朝ドラは歴代、春が東京、秋が大阪制作ですが、伝統的に東京制作の作品の方が視聴率は良い。平均視聴率が歴代最低だった『ウェルかめ』、荒唐無稽なストーリーで猛バッシングに遭った『純と愛』、タイトルとは裏腹に後半に評価が急降下した『舞いあがれ!』などは全て大阪制作です。また、現代劇はコケることが多いんです。先の3作に加え、榮倉奈々がヒップホップダンサーを目指す『瞳』、土屋太鳳がパティシエを目指す『まれ』、平均視聴率ワースト2位の『つばさ』といった作品は、のきなみ時代設定が現代です」(エンタメ誌編集者)

 加えて『おむすび』は、放送前から内容にクレームが入る異例の事態になっている。放送を数週間後に控えたNHKは先日、橋本環奈のギャルビジュアルを公開したが、ネットには、

〈これ、私の知ってるギャルじゃない〉
〈本物のギャルはあんな小汚くない〉
〈ごめんだけどそれギャルじゃないよ〉

と、“ギャル警察”が大挙して出動。スタート前から逆風が吹いている。こういった状況を総合すると、『おむすび』は苦戦を強いられるのか?

「朝ドラのコアターゲットは8時台に自宅にいられるシニア層。それゆえ、通常の作品では『この子、誰?』という状態で物語がスタートしますが、橋本環奈は2年連続で紅白の司会を務めており、過去のヒロインより圧倒的に知名度が高い。これは大きなアドバンテージです。紅白の司会者はNHKが調査に調査を重ね、好感度がMAXに高い人物を選んでおり、NHKとして橋本環奈の朝ドラ起用は、まさに“満を持して”といった感でしょう。『虎に翼』はシリアスなストーリーだったので、肩の力を抜いて楽しめる作品は視聴者も歓迎でしょうし、“ハシカン”の他を圧倒するビジュアルはもはや説明不要。ギャル警察のチェックもネットを盛り上げるにはうってつけですから、制作陣の思惑通りともいえるかもしれません。脇を固めるのも松平健、宮崎美子、麻生久美子、仲里依紗など、NHKならではの大物揃い。“現代モノの朝ドラは弱い”というジンクスなど吹き飛ばしてくれるのか、期待がかかります」(前出・テレビ情報誌記者)

 今さらシニア層がギャルに顔をしかめることはないと思うが、NHK渾身の橋本環奈抜擢は実を結ぶか。

木村之男(芸能記者、TVウォッチャー)

1972年生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。

きむら

最終更新:2024/09/29 09:00
ページ上部へ戻る

配給映画