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自民党総裁選・小泉進次郎に特大ブーメラン直撃! 高市早苗の猛追を許す?

大の里が荒稼ぎ! 力士の“給金番付”を公開する

 さて、大の里である。

「大相撲秋場所は21日、東京・国技館で14日目があり、関脇大の里(24)=本名・中村泰輝(だいき)、石川県津幡町出身、二所ノ関部屋=が13勝目を挙げ、2場所ぶり2度目の優勝を決めた。昭和以降で最速となる、初土俵から所要9場所での大関昇進を確実にした」(朝日新聞Digital 9月22日 5時00分)

 192センチ、182キロの恵まれた体躯。出足も鋭く、電車道を一気に走り抜ける取り口は、令和の大鵬、柏戸といってもいいだろう。

 好敵手だった尊富士は、優勝した次の場所を足のケガで休場し、十両に落ちてしまったが、今場所は見事に十両優勝した。

 来場所はもしかすると大の里と対戦する可能性があるかもしれないが、それ以外は、大の里の敵ではない。一気に横綱まで駆け上がる勢いだ。

 だが、見方を変えれば、ろくな力士がいないということでもある。一人横綱である照ノ富士は出てはすぐに休場というていたらく。大関二人は勝ち越しも難しい有様。私が見てきた大相撲の中でも最低ランクといってもいいのではないか。

 白鵬があれほど優勝できたのも、彼を脅かす力士がいなかったからである。これからは大の里時代が続くのだろうが、ライバルのいない相撲はつまらない。初顔合わせで大の里を破って優勝した尊富士が、次の対戦で大の里を破るか互角の勝負ができなければ、一強多弱の大相撲を延々見せられることになる。

 ところで、ポストが、力士の年収を一覧表にしている。

 年収の差は、基本給とは別に、過去の成績に基づく「力士褒賞金(持ち給金)」が場所ごとに年6回支給される。この持ち給金の違いが大きいのだという。

 私にもよくわからないので、マネーポストWEB(2023.07.27 07:00)から引用する。

「各力士は序ノ口デビューの際にまず3円の持ち給金が設定され、本場所で勝ち越した星ひとつにつき0.5円が加算される。地位による最低支給額があり、十両になると持ち給金は40円にアップし、場所ごとに4000倍された額が支給されます(持ち給金40円=支給額16万円)」(協会関係者)

 8勝7敗なら0.5円(支給額2000円)、9勝6敗なら1.5円(同6000円)といった具合に持ち給金は加算され、負け越しても減額はない。番付による最低支給額は幕内で60円(同24万円)、大関で100円(同40万円)、横綱で150円(同60万円)となる。

 他にも平幕が横綱を破る金星は10円(同4万円)、幕内優勝は30円(同12万円)、全勝優勝だと50円(同20万円)が加算され、それが関取である限りは現役を通じて毎場所、支給されるのだ。

『この給金制度が誕生したのは1899年とされます。明治に入って大相撲が実力主義に移行し、力士の意欲を高めるために導入された。上位陣の多くが勝ち越すと、下位は勝ち越しても番付がそれほど上がらなかったりするため、番付だけで収入が決まる不平等を補正する目的があるとされます』(ベテラン記者)」

 さらに金星がでかいという。

「持ち給金はちょっとした違いで大きな差が生じる。全勝優勝すると持ち給金はプラス50円に加え、『15の勝ち越し』で7.5円が加算され、合計で57.5円(同23万円)増えるが、14勝1敗の優勝だと、優勝の30円と『13の勝ち越し』の6.5円で、36.5円(同14.6万円)しか増えない。
また、平幕生活が長くても、金星が多いと有利だ。金星が史上最多の16個あった安芸乃島(現・高田川親方)の持ち給金は300円に達した。毎場所120万円の支給だから相当に大きい」(同)

 というわけで、横綱・照ノ富士の年収は5358万円で1位。2位が琴桜で約3760万円。3位は阿炎で約2878万円。霧島が2904万円。5位が大栄翔で約2956万円。

 大の里は約2767万円だそうである。

 これのほかに懸賞金がある。力士が受け取る手取りは1本3万円だそうだから、秋場所の大関・豊昇龍と大の里の一番には61個の懸賞が付いたというから、大の里はこの一番だけで183万円稼いだことになる。

 これ以外に、相撲取りはタニマチからもらうお小遣いがある。土俵にはカネが埋まっているというのは本当だな。

 ところで、このところ読むに堪えないミステリーばかりとお嘆きのあなたに、最近稀に見る上質のミステリーをお届けしよう。ジャンルは完全密室犯罪。

 事件は2018年5月24日に起きた。「紀州のドン・ファン」と呼ばれていた資産家で好色だった77歳の老人、野崎幸助が和歌山県田辺市の自宅で急性覚醒剤中毒のために亡くなった。

 部屋にいたのは、資産目当てに野崎と結婚した須藤早紀(当時22歳)だけだった。

 警察は事件当初から、須藤をホンボシと見て、野崎が飲んだビールグラスやビール瓶、覚醒剤の入手先などを徹底的に調べ、事件当日、外出していたお手伝い、野崎の会社の従業員全員、取引先などを聴取した。

 また、須藤が結婚後に和歌山に住むことを拒み、野崎は周囲に「離婚したい」と漏らしていた“事実”、その後離婚届けを須藤に送っていたことも掴んだ。

 須藤は、結婚直後の2月に、ネットで「完全犯罪」という言葉を検索。離婚届が送られてきてからは、「薬物」「老人 死亡」などのキーワードで検索していたことも判明している。

 覚醒剤についても、須藤は、「覚醒剤 過剰摂取」などの言葉を検索し、4月7日には密売サイトを通じて致死量の3倍もの3ミリグラム以上を注文していたことも掴んだ。

 二人だけの密室。動機は数十億ともいわれる資産欲しさ。すべての「状況証拠」は、犯人が須藤早紀だということを指し示している。

 だが、ミステリーにはお約束事がある。誰が見ても100%真犯人と思われる人間は、犯人ではないのだ。

 では、誰が紀州のドン・ファンを殺したのか? 熱心なミステリーファンならずともページを繰る手が止まらなくなるはずである。

 実際に起きた紀州のドン・ファン殺人事件をミステリー小説風に仕立てると、このようになるのかもしれない。

 だが、事実は小説より奇なり。

 事件から3年が経った2021年4月に殺人罪などで須藤が逮捕された。起訴された須藤早紀被告の裁判員裁判の初公判が9月12日に和歌山地裁で始まった。

 だが、検察側は驚くことに、冒頭陳述で、「須藤被告が莫大な遺産を得るために、覚せい剤を使った『完全犯罪』で野崎を殺した」と主張したのである。

 私も長いこと雑誌屋をやっているが、検察側が被告に対して「完全犯罪」という言葉を使ったのを知らない。

 もちろん須藤の自白は得られず、物的証拠となる覚醒剤を被告が所持していたという事実もない。あるのは状況証拠だけである。

 続いて被告の弁護士が、こう述べたのは当然である。

「『あやしいから、やっているに違いない。もしそう思ってしまうなら結論が決まり、この裁判をやる意味はありません』
 野崎さんは3月下旬に離婚届を被告に送ったが、その後は一緒に田辺市に転入届を出し、一時は同居するなど、結婚生活の実態はあったと主張した。
 その上で、『そもそも野崎さんの死は殺人事件なのか』『被告が犯人なのか』が争点だと指摘。
『被告が人を殺す量(の覚醒剤)をのませることができたのか』といった点について、検察側が裁判で立証できたかを判断してほしい、と訴えた」(朝日新聞9月13日付)
 疑わしきは罰せず。裁判の基本中の基ではあるが、それが守られないために多くの冤罪が起きてきた。それを裁判員たちは忘れてはいけない。
 判決が12月12日というのも気になる。早すぎないか。それとも検察側が持ち駒がないので、『心証真っ黒』だけで判決をもらおうとしているのではないかと疑いたくなる。
 新婚だった妻を、保険金欲しさに殺し屋を雇って殺させたという容疑で逮捕された三浦和義「疑惑の銃弾」事件を思い出す。
 あれも、三浦が妻殺しを殺し屋に頼んだという証拠も物証もなく、世論に押されて逮捕したが、状況証拠だけしかなく、最高裁までいったが、この件では「無罪」が確定した。
 今週の文春は、須藤被告の弁護側が「夫婦の性生活」にも言及したことを報じている。
「高齢の野崎さんは性的機能が不全の状態でした。何度も須藤さんと性交渉をしようとしましたが、勃起せず、挿入できません。それが三月下旬から四月下旬まで続きました。夫婦の交わりは、一度もありませんでした」

 またポストは、須藤被告が結婚前に複数の高級クラブに登録し、デリヘルで働いていたこと、AVに出演していたことを冒陳で明らかになったことを報じている。AVのトップ男優で、須藤と共演したしみけん(45)にインタビューしている。

 事前に書いてきた面接シートには、出演動機を「お金」と書いていたこと。群を抜いて奇麗なスタイルで、尻から腰にかけてのくびれがスキージャンプ台みたいだったと話している。

 カネに執着するタイプの女性であることは間違いないのだろう。

 だが、逮捕から初公判まで3年以上。罪を認めないから保釈されない。そんな拘禁状態を“耐え抜いた”須藤被告の精神力は並大抵のものではない。

 早々に完全犯罪だから証拠はないと弱味をさらけ出した検察との命がけの勝負は、第1ラウンドは須藤側のやや優勢で始まった。

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