トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > スポーツ  > 西武、最下位ばく進も「2軍は首位」

西武ライオンズ、最下位ばく進も「2軍は首位」の“ねじれ現象”…これは明るい兆しか

西武ライオンズ、最下位ばく進も「2軍は首位」のねじれ現象…これは明るい兆しかの画像1
(写真/Getty Imagesより)

 目下、プロ野球ファンの関心事になっていることのひとつが西武の“負けっぷり”だ。勝率は3割台前半で、首位のソフトバンクから30以上のゲーム差を付けられ、ロッテ戦では開幕から16連敗してプロ野球記録を更新するなど、派手に負け散らかしている。

「今年の西武は開幕5試合を4勝1敗で終えましたが、良かったのはそこまで。すぐに7連敗して貯金を吐き出すと、5月から8月まで“4カ月連続8連敗”という記録を作り、8月に入っても勝率が2割台の時期がありました。特に酷いのは打撃陣。1試合の平均得点はわずか2、3点しかなく、チーム打率は2割を切る寸前。いくら投手陣が踏ん張っても3点取られたら負けですから、勝負になりません」(野球ライター)

 過去の記録を紐解くと、シーズン勝率が2割台だったチームもあるが、大半は50年以上も昔の話。唯一の例外が2005年の楽天だが、その年の楽天はチーム初年度で、大負けするのは当然だった。いまだシーズン100敗の可能性も残す西武だが、不思議なのは2軍。目下、イースタン・リーグの首位は西武だ。

「今年のイースタンはオイシックスが加わり、8球団での戦い。新規のオイシックスが最下位なのは当然として、西武は下位に沈むどころかDeNAや巨人と首位争いをしています。貧打に悩む1軍とは対照的に、チーム打率や得点数はリーグ上位。1軍では負けっぱなしのロッテ戦も2軍では大きく勝ち越しています。しかし2軍が強いのを肯定的に捉えるのは危険です。成績を見ると、本来なら1軍でバリバリ活躍すべき選手が2軍にいて、2軍戦では無双するものの、1軍に上がると活躍できないケースの連続。一方で、本来なら2軍で鍛えるべき選手が1軍に上がり、成績を残せずに自信を失って2軍に戻ってくる例も目立ちます。要するに1軍も2軍も1.5軍で戦っているようなもので、1軍が圧倒的ビリで、2軍が首位争いするのも納得です」(同上)

 2軍が着実にレベルアップしていれば未来は明るいが、実績がある選手が2軍でくすぶり、まだまだ半人前の選手が1軍に上がれてしまう状況は悪循環としか言いようがない。こうなると来季の西武はどうなるのか?

「この成績では監督やコーチ陣の総入れ替えは確定的。選手も粛清の嵐が吹き荒れるでしょうが、補強は簡単ではありません。真っ先に手を付けるべきは攻撃陣のテコ入れですが、FA市場に大物打者は見当たらない。阪神の大山悠輔は昨年単年契約を結び、今オフのFAに含みを持たせましたが、球界屈指の人気球団生え抜きドラ1の4番打者がチームを出るとは思えません。チャンスがあるとすればDeNAの佐野恵太ぐらいでしょうか。今年はドラフトも小粒で、とりわけ打者は目玉がおらず、新人にも期待できません。

 そうなると頼りにすべきは外国人選手です。もともとデストラーデ、マルティネス、カブレラ、メヒアなど、長距離砲の外国人選手を取るのが上手いチームですから、打てる助っ人を取れれば、先発陣は整っているので、いくらでも上がり目はある。今オフはほぼ全選手が年俸ダウンで、大幅に人件費が削れるので、その分を選手獲得につぎ込む余裕があります。逆に、この期に及んでも西武がシブチンぶりを発揮して格安外国人を連れてくるようなら、いよいよお荷物球団に一直線でしょう」(週刊誌スポーツ担当記者)

 今やネコのようになった西武はライオンに戻れるか。

石井洋男(スポーツライター)

1974年生まれ、東京都出身。10年近いサラリーマン生活を経て、ライターに転身。野球、サッカー、ラグビー、相撲、陸上、水泳、ボクシング、自転車ロードレース、競馬・競輪・ボートレースなど、幅広くスポーツを愛する。趣味は登山、将棋、麻雀。

いしいひろお

最終更新:2024/09/03 12:00
ページ上部へ戻る

配給映画