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『24時間テレビ』ネットで非難ごうごうも…やす子が募金4億円超集める

日本テレビ

 8月31日~9月1日に日本テレビ系で放送された大型チャリティー特番『24時間テレビ』で、ピン芸人・やす子がランナーを務めたチャリティーマラソンを通して集まった募金額が約4億3801万円に達した。昨年の募金総額の約半分を一人で集める快挙だったが、マラソンの実施方法などをめぐり批判が相次いでいる。

 今回のチャリティーマラソンは「全国の児童養護施設に募金マラソン」と題され、マラソン中に画面に表示されたQRコードからキャッシュレス募金できる仕組み。その時点で異例だったが、台風10号の影響で安全面を考慮し、日産スタジアムの400メートルトラックをグルグルと周回するという過去に例のないコースになった。

 ネット上では「景色がまったく変わらない中で数十キロも走らせるなんて拷問だろ」「トラックでマラソン級の距離を走るなんて陸上選手でもありえない」「台風の中、そこまでして走らせなきゃいけないのか」などと否定的な声が噴出。「グラウンド無限周回編」などと揶揄するコメントも飛び交った。

 最終的にトラックを75周(計約30キロ)した後、やす子は1日朝にスタジアムを出てメイン会場の両国・国技館へ向かった。正午ごろに台風10号は熱帯低気圧に変わったが、首都圏の天候は不安定なままで、雨が降ったりやんだりしている中を走ることに。

 短時間ながら土砂降りに見舞われたり、道路に大きな水たまりができていたりする場面もあった。発雷確率30~50%との予報もあり、視聴者からは悪天候や悪路の中でマラソンを強行する番組の姿勢に疑問の声が相次いだ。

 さらに、やす子が着ていた白のTシャツが雨で透けてしまい、中に着ている黒のタンクトップが見えていたことから「配慮がなさすぎる」「公開ハラスメントだ」「色の濃いTシャツに着替えさせないスタッフにびっくり」といった声も。やす子が必死に走っている姿に対してのエールも多くあったが、それ以上に批判的な意見が目立っていた。

 雨の中、やす子は痛めた左足を引きずりながらも80キロ超を完走。マラソンでの募金額は4億3801万4800円に達したと発表された。昨年の募金総額は8億4805万9341円だったが、やす子はその約半分を一人で集めたことになる。

 今年は昨年発覚した寄付金の横領問題や旧ジャニーズ系タレントをメインから外したことなどが影響し、募金額が激減すると危惧されていた。番組全体の募金総額は「10月に発表」とされているが、やす子が単独企画で4億3000万円超の募金を集めたことで、大幅な落ち込みは回避できる可能性が出てきた。

 この状況を受けて、ネット上では「もう日テレはなにがなんでもマラソンやめないだろうな」「ネットで非難ごうごうでも、タレントに必死に走らせて感動演出すれば億単位の募金が集まるのか…」「横領問題のモヤモヤをやす子の好感度でうやむやにされた感じする」などと複雑な声が上がっている。

 その一方で「どういう形であっても4億円以上の募金を集めたのは立派」「やらない善よりやる偽善。児童養護施設のためにお金が使われるならいいこと」などと理解を示す意見もあり、賛否両論となっている。

 まさに『24時間テレビ』の救世主になったやす子。募金総額が例年レベルになれば、日テレは「番組を続けてほしいという民意」だと解釈するかもしれないが、ネット上では反発が根強くあり、本当にこのままの形で続けていくべきなのか熟考したほうがいいだろう。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/09/02 15:00
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