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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『24時間テレビ』台風接近でマラソン中止か、強行か

『24時間テレビ』台風接近でマラソン中止か、強行か…日テレの判断に注目集まる

日本テレビ

 8月31日~9月1日に日本テレビ系で放送される大型チャリティー番組『24時間テレビ』。史上最強クラスの台風10号の接近により、最大の目玉企画であるチャリティーマラソンが中止の危機に陥っている。

 チャリティーマラソンのランナーはピン芸人・やす子が務め、今回集まった寄付金は全国の児童養護施設のために使われる予定。スタート会場で番組が募集した一般ランナーたちが、やす子と一緒に走る企画なども発表されている。

 番組最大の目玉となる企画だが、史上最強クラスといわれる台風10号(サンサン)が日本列島を縦断する予報が出ており、すでに鹿児島県に暴風・波浪特別警報が発表され、鹿児島地方気象台は「これまでに経験したことのないような暴風、高波、高潮、記録的な大雨のおそれがあります」と発表している。

 28日時点の予報では9月1日朝から2日にかけて関東に最接近するとみられ、もしそうなれば、東京近郊でスタートし、メイン会場の両国・国技館を目指すチャリティーマラソンはもろに影響を受ける。

 暴風雨で大荒れの天候となれば、当然ながら安全面への配慮で公道でのマラソンは中止せざるを得ないだろう。もし強行した場合は「基幹放送事業者(NHKや民放各局など)は、大規模な災害が発生し、または発生する恐れがある場合には、その発生を予防し、またはその被害を軽減するために役立つ放送をするようにしなければならない」と定めた放送法第108条に抵触する可能性があると指摘されている。

 今回の台風が厄介なのは、移動スピードが非常に遅く進路がはっきり定まっていないことだ。先述したように9月1日朝ごろから関東を直撃する可能性があるが、予報円は大きく「どこに行くか分からない」という状態。フタを開けてみたら関東にはほとんど影響がないという場合もあり得るため、できれば「目玉のマラソンなし」を避けたいテレビ局側としては判断が難しくなる。

 ただ、関東に影響が出なければいいというものでもない。台風10号は各地で大きな被害を生み出す危険性があり、仮にチャリティーマラソンが問題なく開催できる状況であったとしても、他の地域で深刻な被害が出ているのにマラソンの映像を延々と流せば、「他に伝えることがあるだろう」と視聴者から批判されてしまうだろう。

 実際、すでにSNS上では「台風接近のタイミングでのマラソンはもう無理だと思う。批判の的になるのは明白」「やす子さんに無理させてほしくない。台風が来たら撮影や警備のスタッフも身の危険がある」「マラソンだけでなく24時間テレビそのものをやめて、台風情報の特番にしたほうがいい」といった中止論が噴出している。

 問題はチャリティーマラソンにとどまらず、全国の募金会場に視聴者が足を運ぶことについても「自粛」を呼びかけなければいけない可能性がある。また、業界内でも「放送日と台風の日本縦断が重なった時点で例年のような放送はできないだろう」との声が上がり始めているようだ。

 昨年発覚した寄付金の横領問題があっても「放送強行」にこぎ着けた『24時間テレビ』だが、まさか放送日と「最強クラス台風」がぶつかるとは誰も想像しなかっただろう。チャリティーマラソンをどうするのか、放送内容はどうなるのか。さまざまな意味で日テレの判断と対応に注目が集まりそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/08/28 17:00
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