那須川天心、初タイトルマッチ発表も「脇役扱い」で奮起? プロボクシング2日間で7世界戦
#ボクシング #那須川天心
今年7月20日に、プロ4戦目で世界4位に対して痛烈なノックアウト勝ちを飾った那須川天心。キックボクシングからボクシングに転向して以来、大きな注目を集めてきたが、ようやくその実力の片鱗を見せ始めている。
22日には5戦目となるWBOアジアパシフィックバンタム級のタイトルをかけて同級3位のジェルウィン・アシロと対戦することも発表された那須川だが、その会見では存在感を示すことができなかった。
というのも、今回発表されたのは日本ボクシング史上でも最大規模のイベントとなる2日間興行。10月13日・14日にかけて7つの世界タイトルマッチが組まれているのだ。国内で行われるボクシングイベントで、2日間にわたって世界戦が組まれるのは、2017年5月20日・21日に行われ、1日目に村田諒太、2日目に井上尚弥が登場した『スーパー2デイズ』以来。ひとつのイベントで7つの世界戦が組まれるのは史上初となる。
デビュー以来4戦は、ポスターなどの告知物でも軒並みセンターの位置を占めていた那須川だが、今回は世界王者、トップランカーが並ぶ9人のうちの端の位置に追いやられている。
今回のイベントでは13日にWBA世界バンタム級王者の井上拓真が同3位の堤聖也と対戦するほか、WBC世界フライ級1位の寺地拳四朗が出場する王座決定戦、WBA世界フライ級王者・ユーリ阿久井政悟の初防衛戦、WBO世界ライトフライ級1位の岩田翔吉の王座決定戦が行われ、14日にはWBC世界バンタム級王者・中谷潤人の防衛戦、WBO世界スーパーフライ級王者・田中恒成の防衛戦、さらに日本のファンにもお馴染みのアンソニー・オラスクアガとジョナサン・ゴンサレスによるWBO世界フライ級戦がマッチアップされており、那須川もこの14日に登場するという。
「那須川は過去にも中谷や井上拓真と同じ興行に出場し、2人の世界王者を差し置いてポスターの中心を飾ったこともありました。しかし、今回は『7つの世界戦』という規模感が優先されたということでしょう。決して、主催の帝拳ジムが那須川を軽視しているというわけではないと思いますよ」(ジム関係者)
今回、那須川が獲得を目指すWBOアジアパシフィックタイトルは、国内タイトルより上の位置づけ。これをクリアすれば、いよいよ世界タイトル挑戦への道が大きく開けることになる。現在、那須川の階級であるバンタム級は、世界4団体のすべてのタイトルを日本人が保持しているという異例の事態。9月3日には那須川と同じくキックボクシング王者からの転向組であるWBO世界バンタム級王者・武居由樹が元WBC世界フライ級王者・比嘉大吾との初防衛戦に挑むことになっている。この日、堤聖也との防衛戦が発表された井上拓真は中谷潤人との王座統一戦への意向を公言しており、にわかにバンタム級は、日本人による世界タイトルをめぐるトーナメントの様相を呈してきた。
順調にいけば来年には、その戦線に那須川も加わることになるはずだ。まずは今回の地域タイトルマッチで存在感を示したいところだろう。
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