『M-1グランプリ』2年連続最終決戦敗退の「さや香」が今年の不出場を明言
#M-1グランプリ #さや香
昨年、一昨年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)ファーストステージで圧倒的な強さを見せながら、いずれも最終決戦で敗れている漫才コンビ・さや香の新山が19日、自らのYouTubeチャンネル「さや香新山の夢の泉【公式】」を更新。今年の『M-1』への不出場を明言した。
この日、同期のミキ・亜生、蛙亭・イワクラと3人で動画に登場した新山。先日、準々決勝での敗退が決まった『キングオブコント』(TBS系)の話題に始まり、いかにも同期芸人らしい遠慮のないトークが繰り広げられたが、動画の後半、新山は「あともう1個あんねん。本題行っていい?」と切り出すと、カメラ目線でこう告げたのである。
「M-1、出ませーん」
突然の発表に驚く亜生を横に、「そんな重大なことちゃうで」と新山。確かにこの決断は、予想されたものでもあった。
昨年、さや香は最終決戦で「見せ算」というネタを披露。盛大にスベって獲得票ゼロという結果に終わっている。
大会後、新山は「好きなことやって、あかんかったんで」「やっとできました、M-1で、好きなネタ」と語り、満足気な表情を見せていた。いわく、この年は優勝を狙うのではなく、最終決戦でこの「見せ算」を披露することを目標にしてきたのだという。なぜなら、「見せ算」は新山の好きなネタだからだ。
さや香は2017年、結成3年で初のファイナルに進出したエリートコンビだった。しかし18~20年の3年間は準々決勝どまり。悩んだ末にボケとツッコミを入れ替え、22年にそのスタイルを完成させてウエストランドに次ぐ準優勝という結果を残した。
そうして迎えた23年、周囲が優勝を期待する中、前年と同じスタイルで予選を順当に勝ち抜いたさや香。本番前には、多くのファン・関係者が優勝候補にさや香の名前を挙げた。
だが、新山はあくまで「2本目で『見せ算』をやる」ために『M-1』を戦っていた。
「それで『M-1』を終えられると思った」
大会後、新山はあちこちでそう発言している。だが、出場への意思がまったくなかったわけではないだろう。今年3月に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「賞レース2本目やっちまった芸人」に出演した際、トークの流れの中で新山が「来年、最終行ったら、ホンマにやりましょか」と発言したことがあった。この時点ではまだ、『M-1』出場の可能性を残していたに違いない。
8月31日のエントリー締め切りを前に、「不出場」を明言した新山。連覇を狙う令和ロマン、リベンジを誓うヤーレンズにとっては、強力なライバルが早くも姿を消したことになる。今年を含めあと6年の権利を残しているさや香だが、また来年以降、あの舞台に戻ってくることはあるのだろうか。
(文=新越谷ノリヲ)
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