パリ五輪出場選手のYouTube事情 バレー西田有志は登録者数50万人超え、ウルフ・アロンも10万人超え
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現地時間の8月11日夜に閉幕したパリオリンピック。日本は金メダル20個、銀メダル12個、銅メダル13個の合計45個のメダルを獲得し、金メダル数とメダル総数ともに海外開催の五輪での最多記録を更新した。
帰国した選手たちは、各局のスポーツ番組、情報番組、スペシャル番組などに出演し、大会の裏側について話し始めている。そんななか話題となっているのが、柔道混合団体で銀メダルを獲得した男子100kg級のウルフ・アロンだ。
東京五輪での金メダリストとして男子100kg級に出場したウルフだったが、個人戦では準々決勝で敗退。敗者復活戦でも敗退しメダル獲得とはならなかった。しかし、団体戦では2試合で勝利し、日本の銀メダル獲得に貢献した。
東京五輪後も多くの情報番組やバラエティー番組に出演し、トーク力の高さを見せつけていたウルフ。今回のパリ五輪後も、ほかの選手達を上手くイジるなどして空気を和ませるとともに、選手たちの個性を引き出していた。また、複数の番組で今後の目標を聞かれた際には「直近の目標はYouTubeの登録者数10万人突破です」と茶目っ気たっぷりに答える一幕もあった。
2020年から本格的に動画を更新するようになったウルフのYouTubeチャンネルは、柔道関連の動画をメインとして、自身の日常の様子なども発信している。バラエティー要素が強いチャンネルでありながらも、パリ五輪前には永山竜樹、阿部一二三、永瀬貴規、村尾三四郎、斉藤立といった日本代表選手との対談動画を公開。金銭や恋愛事情について話を聞き出すなど、ウルフにしかできない動画となった。さらに、パリから帰国後の8月11日には早速生配信も行っている。
「柔道の大きな国際大会が地上波で取り上げられることはあっても、選手の素顔に迫ることは珍しい。そんななかで、ウルフ選手のYouTubeは貴重な存在ですね。ウルフ選手のトークの面白さはもちろんですが、柔道選手の個性や柔道そのものの魅力を知るには、最適なチャンネルです。パリ五輪で柔道への注目度も高まっているので、今後どんどんチャンネル登録者数を増やしていくでしょうし、ウルフ選手のようにYouTubeに力を入れていくアスリートも増えていくのでは」(スポーツライター)
同じくパリ五輪の柔道日本代表選手としては、女子48kg級で金メダルを獲得した角田夏実が今年2月にYouTubeチャンネルを開設している。こちらもウルフ同様、柔道関連の動画がメインだが、料理動画や持ち物チェックなどよくある“YouTuberっぽい動画”も少なくない。
柔道以外の選手では、卓球女子団体で銀メダルを獲得した平野美宇が、2021年11月から個人のYouTubeチャンネルにて動画を投稿。更新頻度は高くないが、卓球関連の動画は少なく、ヨガ体験、料理、テーマパーク訪問など、こちらも“YouTuberっぽい”内容だ。
一方、個人のチャンネルではないものの、所属チームである「くまもと再春館製薬所バドミントンチーム」のチャンネルに頻繁に登場しているのが、パリ五輪バドミントン女子ダブルスで銅メダルを獲得した志田千陽と松山奈未。チームのチャンネルなのでバドミントンに関する動画がメインだが、選手同士が和気あいあいとトークする場面も多く、プライベートな一面が見られるチャンネルとなっている。
「世界的に有名なメダリストがひっそりとYouTubeチャンネルで動画を公開しているケースは結構あります。それぞれの個性や知られざる素顔が垣間見えて興味深い。ただ、試合や練習、海外遠征などで忙しいので、更新が頻繁とはいえない。1カ月に1本、シーズンが始まったらほとんど動画をアップできないといった事情があり、登録者数が増えにくい現実もあります」(同)
そうしたなか、数十万人クラスのチャンネル登録者数を誇るのがバレーボール男子日本代表選手だ。パリ五輪にも出場した高橋藍は、実の兄でありSVリーグのサントリーサンバーズ大阪のチームメイトでもある高橋塁とともに「らんるい。」というチャンネルを持っており、登録者数は35万人を超える。(高橋の高は、はしごだか)
同じくバレーボール男子日本代表で、大阪ブルテオン所属の西田有志も個人YouTubeチャンネルを運営しており、こちらの登録者数は51万人以上だ。妻であるバレーボール女子日本代表の古賀紗理那も何度か登場している。
「バレーボールの男子日本代表選手はここ数年で一気に人気が高まり、スポーツファン以外の層からも注目されている。そのためYouTubeのチャンネル登録者もかなり多い。高橋藍選手も西田有志選手もプライベートな動画が豊富で、ファンにとってはうれしいチャンネルとなっているでしょう。特に西田選手については、妻である古賀選手が現役引退を表明しており、今後このチャンネルに頻繁に登場する可能性もある。そうなったらより一層盛り上がっていくかもしれません」(同)
普段メディアで頻繁に取り扱われない競技の選手にとっては、パリ五輪での活躍は競技の認知度を高め、選手の魅力を伝えていくには最高の機会。このチャンスを逃さないためにも、YouTubeでの発信は大きな意味があるはずだ。
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