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目黒蓮、コーセーCM「再起用」で物議…ファン反発で危惧される「敬遠ムード」

目黒蓮

 Snow Manの目黒蓮が出演する大手化粧品会社コーセーの新CMの放送が8日より開始された。ジャニーズ性加害問題により、一時はCM起用がストップしていた経緯があるため、ネット上のファンの間で「一度切ったくせに」「再起用してくれたんだから感謝すべき」などと賛否が起きている。

 新CMは「コーセーの敏感肌ケア」篇と題し、目黒が保湿スプレーなど3商品の広告キャラクターに起用されている。目黒は昨年もコーセーの商品のCMキャラクターを務めていたが、ジャニーズ性加害問題の影響でCMの放送がストップ。目黒以外にも嵐の松本潤らが出演していたCMが停止になり、同社は「ジャニーズ所属タレントとの新たな契約を見送る」との方針を発表した。

 さらに、同社は性加害問題に対する声明の中で「現在の所属タレントの皆さまや、そのマネジメント機能については、他社への移籍や、ガバナンス体制の整備された別組織の設立などの方策によって、早急に対応すべきであると伝えていく所存です」とタレントの移籍や独立を促すかのような意見を表明。

 ファンから「立場が有利なスポンサーによる圧力ではないか」「広告主だからといって事務所の内部のことにまで口出しする権利はない」といった批判が相次いだことでコーセーは問題の文言を削除したが、ファンの不信感は残ってしまった。

 目黒の新CMへの出演は「再起用」で喜ばしいことのはずだったが、ネット上のファンからは「一度切ったくせにしれっと目黒くんをまた使い始めてモヤモヤする」「手のひら返しにしか思えない」「スノ担の購買力を当てにしてるんだろうけど、まだ許してないからね」「再起用するなら黙ってやるんじゃなく、他社みたいにちゃんと説明するべき」などと厳しい声が飛び交っている。

 同じく目黒の広告起用を一時ストップしていたキリンホールディングスは、3月に「この問題に直接関与のないタレントに活躍の機会が与えられないことは、タレントの人権を尊重する観点で悪い影響が生じてしまうことも懸念しています」などと説明した上で、事務所を通さずに直接契約することで目黒の起用を再開すると発表。嵐の二宮和也の広告起用を再開したJCBなども、事前に再開の理由を説明している。

 コーセーはそうした説明がなかったため、よりファンの反発を強めてしまっている部分があるようだ、

 その一方で「起用してくれるスポンサーさんをファンが叩いたら困るのは目黒くんだよ」「人気と実力で問題の影響をねじ伏せた目黒くんのことをファンは素直に誇るべき」「切ったままのスポンサーに比べたらありがたいと思わないと」などとコーセーを擁護する声もある。

 また、少なくないファンから「化粧品売り場のポップはずっと目黒くんのままだったから、CMやっていなかっただけで契約は継続していたのでは」との意見が上がっている。もしそうなら正確には再起用ではないため、目黒が新CMに出演するからといって「企業側が説明する必要はない」との見方があるようだ。

 しかし、こうした擁護の声があっても、ネット上ではいまだにコーセーへの不満が多く書き込まれている状況だ。業界内では「CM起用を再開したらファンからバッシングされるとなれば、他の企業も旧ジャニーズ系タレントの起用に二の足を踏むようになる」と指摘され、ファンの暴走が結果的に「推しの不利益」につながることが懸念されているようだ。

 タレントにとってファンはありがたい存在だが、愛情が強すぎるあまりにスポンサーが叩かれ、企業側が「敬遠ムード」になってしまえば大きな損失となるだけに、なかなか難しい問題といえそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/08/17 10:00
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