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パリ五輪の柔道、バスケを超える!「史上最悪の大誤審」動画がYouTubeで1572万回再生中

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(写真/Getty Imagesより)

 日本選手の活躍と同じくらい世間を賑わせているのが、パリ五輪で連発されている「不可解判定」だ。

 とりわけセンセーショナルだったのが、柔道男子60キロ級の準々決勝。永山竜樹がフランシスコ・ガルリゴス(スペイン)から絞められ、主審が「待て」を宣告した後も6秒間絞められ続けた結果、失神。技が決まったとみなされ「片手締め」で一本負けを喫した。

 日本中の怒りが収まらない最中、今度は地元フランスと対戦した男子バスケットボールでも疑惑の判定が連発。八村塁に対する2度の「アンスポーツマンライクファウル」や、試合終了10秒前にシュートブロックにいった河村勇輝の「バスケットカウント」の判定には世界中が唖然。Xでは「世紀の大誤審」がトレンドワード入りした。

 人間が判断する以上、スポーツに誤審はつきものではあるが、それが衝撃的であるほどに「伝説」として語り継がれてきている。86年・サッカーW杯の「マラドーナ“神の手ゴール”」は最たるものだが、今回は日本選手絡みに絞って振り返ってみた。

「記憶に残る大誤審ランキングを募れば、2000年シドニー五輪の柔道・篠原信一が1位となるでしょう。返し技の『内股すかし』が決まり、副審の1人は『一本』と判定したものの、主審ともう1人の副審は相手側の『有効』としたことで、銀メダルに。篠原が表彰台で悔し涙を見せながら『自分が弱いから負けた。それだけです』と語った姿に、日本中が胸を締め付けられる思いでした」(スポーツライター)

 ボクシングでは、2017年のWBAミドル級王座決定戦での「村田諒太の判定負け」も語り草。4Rでダウンを奪った村田が優位に試合を進めていたが、まさかの判定負け。WBA会長が採点に怒りを露わにし、即座に再戦を指示。勝利した相手母国のテレビ局でも、「村田勝利」と報じていた。

「逆に、2006年WBA世界ライトフライ級王座戦では、亀田興毅が初回にダウンを喫し、その後も見せ場はなかったにもかかわらず判定勝ちで新王者に。試合を中継したTBSには、判定に対する抗議の電話やメールが5万件以上殺到しました」(前出・スポーツライター)

 2019年の卓球世界選手権では、伊藤美誠と早田ひなが決勝戦で中国ペアと対戦。2―2で迎えた第5ゲーム。9―9で早田がサービスエースを決めたと思われたが、審判はネットにかすったとしてやり直しに。スクリーン映像ではボールがネットに触れていなかったが、審判はビデオを見ることすらせず、2人は金星を逃した。

「オールドファンなら、1961年の南海と巨人による日本シリーズの『円城寺事件』も懐かしいところ。南海1点リードで迎えた9回裏、巨人が粘って2死満塁に。ジョー・スタンカの投球が真ん中低めにズバリと決まって三振、試合終了かと思いきや、円城寺球審の判定はボール。南海選手が球審を取り囲んで猛抗議するも覆らず。試合再開後に南海がサヨナラ負けを喫したのですが、スタンカ、野村のバッテリーは逆転打のホームバックアップの際に、ドサクサに紛れて円城寺球審に体当たり。円城寺は倒れ込みながらサヨナラのセーフを宣告しました。アンチ巨人の怒りはすさまじく、『円城寺 あれがボールか 秋の空』の句が社会的に流行しました」(ベテランのスポーツ紙記者)

 8年前、「史上最悪の大誤審」の見出しでYouTubeにアップされたのは、1980年夏の高校野球・埼玉大会決勝戦の試合映像である。

「盗塁シーンでショートがキャッチャーからの送球を落球したままランナーに『空タッチ』。ボールはポロリどころか盛大に転がっていたのですが二塁塁審はアウトコール。その傍らで、ショートがひっそりと地面に落ちたボールを拾い上げていました。抗議を受け、審判団が協議するも結果は変わらず。納得がいかないランナーは二塁ベースから何分間も離れようとせず、キャプテンは何度も抗議に走る。スタンドは騒然とし、判定に納得できないファンが何人もグラウンドに乱入し、そのファンを監督が首根っこをつかんで押し返すという高校野球とは思えない映像となっています。現在、この動画は1572万回再生を記録。誤審を受けた側のチームが敗れ、甲子園を逃しています」(前出・スポーツライター)

 パリ五輪の大誤審もスポーツ界の負の歴史の一ページとして、数十年後まで語り継がれるに違いない。

大山ユースケ(ライター)

1990年、千葉県生まれ。某大手メディアに勤務中の複業ライター。得意ジャンルはお笑いと酒。

おおやまゆーすけ

最終更新:2024/08/03 09:00
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