パリ五輪「疑惑の判定」連発で物議…「女性審判が男子の試合裁くこと」の是非でも議論
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パリ五輪の日本代表の試合で「疑惑の判定」が連発され、ネット上で審判の技量レベルの問題が取りざたされている。女性審判がかかわる試合で問題が目立つとの指摘から「男子選手の試合を女性審判が裁くこと」の是非にまで議論が発展しているようだ。
7月31日に行なわれた柔道男子90キロ級の決勝では、村尾三四郎が東京五輪金メダリストのラシャ・ベカウリ(ジョージア)と対戦。残り1分を切ってから村尾が内股を放ち、相手を倒して鮮やかに「技あり」を奪ったかと思われたが、ポイントは認められず。村尾は「信じられない」といった表情で女性審判に確認したが、判定は覆らなかった。
場内の観客も大ブーイングで「疑惑の判定」に抗議したが、この判定が響いたのか村尾は決め手を欠き、最後は両者もつれた末にベカウリの技がビデオ判定で「技あり」と認められ、合わせ技一本負けとなった。この時、ベカウリは自分が勝ったことにしっくりきていない様子も見受けられた。
これに対して、ネット上の視聴者からは「本当の勝者はどう見ても村尾だった」「村尾の内股は即却下で、相手はビデオ判定するっておかしい」「審判のレベルが低すぎる」などと憤りの声が続出。格闘技に詳しいタレントの長嶋一茂も、朝の情報番組で「僕は柔道をやったこともあるんですけど(村尾の内股は)技ありだと思います。つまり個人の見解では、誤審ですね」と断言した。
また、作家でジャーナリストの門田隆将氏は自身のSNSで「また目茶苦茶な判定。男子柔道90キロ級決勝で村尾三四郎が敗れ、銀メダル。なぜ村尾の内股が技ありで合わせ一本にならず、試合が続行されたのか。なぜ女性審判がこの決勝をジャッジするのか。村尾の内股をビデオ判定しなかった理由は何か。疑問だらけの柔道決勝…ここまで審判の技量が劣ると選手が哀れ」と審判の判定を辛らつに批判している。
今大会では、柔道男子60キロ級の永山竜樹の試合でも「誤審」疑惑があった。準々決勝で、永山が寝技に耐えていた時に女性審判が「待て」をかけたが、対戦相手は技を解かずに約6秒間も締め続け、永山は失神して一本負け。本来なら「待て」の後の締め技は無効だが、抗議した日本側によると、審判団は「あの場面での『待て』は間違いだった」と認めたものの、判定は覆らなかった。
柔道以外でも「疑惑の判定」に日本が泣かされた。7月30日に行なわれたバスケットボール男子1次リーグの日本×フランス戦では、日本がエース・八村塁の退場などの不利に見舞われながら第4クオーター終盤でリードを奪ったが、勝利まで残りわずかというところで、フランス選手の3ポイントシュートをチェックに行った河村勇輝が「ファウル」を取られた。このプレーの影響もあって最後は敗れ、大金星を逃した。
しかし、河村は相手選手に触れていないとの指摘がネット上で相次ぎ、実際に試合映像や報道写真でも河村がファウルしたとはっきり確認できる場面がないことから「世紀の大誤審」として大きな騒ぎに。同試合を担当した女性審判に対して「開催国フランスをひいきしたのでは」との疑いの声も湧き起こった。
五輪の審判の技量レベルが問題視されているが、その一方で女性審判が話題となった「誤審」疑惑にかかわっていることが目立ったため、「男子選手の試合を女性審判が裁くことの是非」についても議論が発生しているようだ。
ネット上では「多様性を意識しすぎて、五輪の試合を裁くレベルに達していない女性審判を起用してしまっているのでは」との疑いの声があり、サッカー男子の試合においては「女性審判が体力的に男子選手の動きについていけず、正確にジャッジできる位置まで到達できなかったり、パスコースを遮ったりすることが多かった」との指摘も少なからずあった。
7月29日付の「NEWSポストセブン」(小学館)の記事では、柔道指導の第一人者で長年にわたり国際審判員を務めた正木照夫氏による「どんなに優秀でも女性審判が男子の試合を担当するのは反対です。審判の人員の兼ね合いもあるとはいえ、その逆(男性審判が女子の試合を担当)も賛成できない」とのコメントが掲載された。同氏によると、男子選手と女子選手では力も動きも大きく違うため、男性審判は男子の試合、女性審判は女子の試合を担当するべきだという。
選手たちは血のにじむような努力の末、人生を懸けてオリンピックに臨んでいるだけに、審判には厳正なジャッジを求めたいところ。今回の大会は選手たちの熱戦に加えて、「審判のあり方」という部分でも関心を呼びそうだ。
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