トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ  > フジテレビの「若手女性アナ」冷遇

『めざましテレビ』三宅正治アナの後任人事で浮かびあがるフジテレビの「若手女性アナ」冷遇

『めざましテレビ』三宅正治アナの後任人事で浮かびあがるフジテレビの「若手女性アナ」冷遇の画像1
フジテレビ

 フジテレビは7月22日、朝の情報番組『めざましテレビ』のメインキャスター三宅正治アナが9月27日の放送をもって卒業をすることを発表した。後任には、伊藤利尋アナが就任する。

 三宅アナは、元NHKの大塚範一アナの後を継ぐ形で2012年4月に同番組のメインキャスターに就任。以降、12年以上にわたって番組の顔を務めてきた。後任となる伊藤アナは、1995年から2012年まで同番組にレギュラー出演、療養中の大塚アナの代理として、約5カ月間メインキャスターを務めた経験もある。

 三宅アナから伊藤アナという“ベテラン男性アナからベテラン男性アナ”へのバトンタッチとなる『めざましテレビ』のメインキャスター。フジテレビの局内では、この人事に対して不信感が募っているとの見方もある。

「『めざましテレビ』といえば、若手女性アナの登竜門的番組です。高島彩アナ、加藤綾子アナといった、かつての人気No.1アナを多数輩出し、1年目、2年目の若手女性アナも積極的に投入されています。それこそ現在フジテレビが猛プッシュしていると言われる、櫻坂46の元メンバーである原田葵アナも1年目から『めざましテレビ』もレギュラー出演していますしね。

 これだけ女性アナのイメージが強い番組なんだから、そろそろ若手女性アナをメインにするべきだという声が局内にあるのも事実。にもかかわらず、結局ベテランの男性アナが番組の顔になるわけで、もはやフジテレビは若手女性アナには重要な役割を任せないという意思表示にすら見える。今回の人事に若手女性アナたちは不満爆発でしょう」(テレビ局関係者)

 現在放送されているフジテレビの報道・情報番組を見てみると、たしかに若手女性アナが冷遇されていると言わざるを得ない状況がある。

『めざましテレビ』は三宅アナ、生田竜聖アナ、井上清華アナの3人メインキャスター体制。一応井上アナがセンターに立っているものの、実質的な“座長”は三宅アナだ。『めざまし8』は“肩書”としては谷原章介と小室瑛莉子アナ(月~木)、岸本理沙アナ(金)が“メインキャスター”だが、番組の顔は谷原だ。夕方の『Live News イット!』は、元NHKの青井実アナと宮司愛海アナ(月~木)、遠藤玲子アナ(金)がメインキャスターだが、こちらも青井アナが番組の顔である。一方で、夜の報道番組『FNN Live News α』については堤礼実アナ(月~木)、海老原優香アナ(金)がそれぞれ単独でメインキャスターを務めている。

「フジテレビの報道番組では、“ベテランの男性キャスターと若手女性アナ”という組み合わせが基本です。肩書はキャリアや性別に関係なく“メインキャスター”で統一されていますが、実質的には男性キャスターがメインとなっていることがほとんど。夜の報道番組については、長く若手女性アナが単独でメインを張っているものの、この時間帯のフジテレビの報道番組は放送時間も深めで、他局に比べると規模感が小さく、いわば“フジテレビを代表する報道番組”ではない立ち位置なんですよね。結局、若手女性アナはフジテレビの看板となる報道番組でメインになれていないんです」(同)

 パリ五輪中継においてもフジテレビの若手女性アナへの冷遇が見えている。

「現在フジではスポーツ番組を担当する佐久間みなみアナをかなりプッシュしていて、フォトブックを発売するほど。だからこそパリ五輪の中継は佐久間アナの単独キャスターとなるかとも言われていたのですが、榎並大二郎アナと2人でのキャスターとなり、ここでも“若手女性アナを番組の顔にしない”フジテレビの方針が色濃く出ていますね」(同)

 この状況では、若手アナだけでなく、中堅・ベテランの女性アナについても同様だ。たとえば、日テレであれば水卜麻美アナが『ZIP!』の総合司会を務め、まさに“日本テレビの顔”となっている。テレビ朝日であれば、大下容子アナが局アナとしては異例の冠番組『大下容子 ワイド!スクランブル』を持っている。しかし、フジテレビでは中堅・ベテランの女性アナが単独で番組のメインキャスターを務めることはほとんどない。つまり、フジテレビでは、キャリアにかかわらず女性アナが“番組の顔”になりにくい状況があるのだ。

「フジテレビの女性アナの場合、人気が高まってくるとフリーに転身するケースも多い。でも、それは結局フジテレビに残っても徐々に閑職に追いやられる可能性が高いからという事情がある。今回の『めざましテレビ』での三宅アナが卒業して、井上アナが“番組の顔”に昇格していれば、“若手女性アナの冷遇”という現状が打破されていたかもしれない。でも結局これまで通りの人事だったということで、失望した若手アナも少なくなかったはずでしょう。“このままフジにいても未来がいない”と感じて、早期のフリー転身を画策する若手女性アナも増えてくるでしょうね」(同)

 昨年12月にORICON NEWSが発表した『第20回 好きな女性アナウンサーランキング』では、フジテレビのアナウンサーとしては第9位の井上清華アナが最上位。人気女性アナを多数輩出したフジテレビとしては、かなり寂しい結果であり、現在の“若手女性アナ冷遇”の状況が正解ではないことを表す証拠ともいえるだろう。女性アナのフジテレビ復活には、若手アナを積極的に“番組の顔”に起用する、大胆な改革が必要なのかもしれない。

田井じゅん(エンタメウォッチャー)

1985年生まれ。神奈川県出身。専門学校在学中より、ミニコミ誌やフリーペーパーなどでライター活動を開始。一般企業への就職を経て、週刊誌の芸能記者に転身。アイドル業界や音楽業界を中心に、その裏側を取材中。

たいじゅん

最終更新:2024/07/31 12:00
ページ上部へ戻る

配給映画