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『ブラックペアン シーズン2』治験コーディネーターは天城の新たな相棒か、そして敵か味方か……

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二宮和也

 7月21日、日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)の第3話が放送された。「金と運」次第で手術を行う天才医師・天城(二宮和也)を失脚させるべく、妨害工作に乗り出したライバル病院。初めて逆境に直面した天城を助けたのは、医療界で暗躍する“あの女性”だった。

 本作品は2018年4月期に放送された日曜劇場『ブラックペアン』の続編にあたる。舞台は前作と同じ東城大学医学部付属病院。同病院から医療ミスを帳消しにする代わりに大金を要求する天才医師・渡海(二宮和也)が去り、しばらくしてその渡海と瓜二つの新たな悪魔がやってきた。世界でただ一人、心臓冠動脈バイパス術「ダイレクト・アナストモーシス」を行うことができる“神に愛された悪魔”心臓外科医・天城は、同病院の新センター長に就く。着任早々、天城は大胆不敵な言動で同僚たちを挑発し大きな反感を買う。

「天城が新センター長だなんて、佐伯院長(内野聖陽)はどうかしている……」

 院内に動揺が広がるのを尻目に、佐伯は日本医療界の権威である日本医学会会長の座を狙い、水面下で準備を進める。策略が張り巡らされた会長選の行方は。そして、世界的に引く手あまたの天才医師・天城が東城大学医学部付属病院に来た目的とは……。

 第1話では天城がいかに世界中の医療従事者から注目されているかがクローズアップされた展開だった。一方の第3話では、天城の天才的なオペ技術は東城大学医学部付属病院にとっては“神からの恵み”であり、ライバル病院・医療機関にとっては“悪魔による厄災”であることが明確に打ち出された。佐伯と日本医師会の会長の座を争う維新大学教授・菅井(段田安則)、菅井とともに地域医療の利権を握っていると思われる桜宮市医師会会長・真行寺(石坂浩二)は、天城の手術失敗と東城大学医学部付属病院の信用失墜を楽しみに公開手術に足を運ぶが、天城の超人的手技と情報収集力に動揺し、いそいそと公開手術会場を去った。クライマックスでは真行寺と佐伯の対面シーンが描かれ、なにやら浅からぬ“因縁”がある様子。2人にどんな過去があるのか気になるところだ。

 第3話で驚きの活躍を見せたのは、天城とともに30分以内のタイムリミット公開手術を完遂した世良(竹内涼真)だけではない。治験コーディネーターの椎野(田中みな実)も、治験薬の一酸化窒素合成剤を調達し天城・世良の手術をサポートしたのだ。椎野は佐伯、菅井という二大病院のトップとつながりを持ち、東城大学医学部付属病院の味方とは言い切れない。第3話の菅井と高階(小泉孝太郎)との競馬観戦シーンで、椎野は大穴を的中させ、“勘”には自信があるようだ。ということは、椎野が天城に治験薬の一酸化窒素合成剤を提供したのは、治験薬にリスクがあったとしても天城なら問題ないと直感したからだろう。しかし、日本医師会・会長選挙の風向き次第では、勘を働かせて菅井派につくことも考えられる。椎野の心持ちひとつで、手術の成否、会長選の行方ががらっと変わる可能性もあり、今後は彼女の動きにも注目だ。

 次回第4話は、天城と医療AIとの対決が見どころになるようだ。医療AIを開発したのは菅井を擁する維新大。菅井は何が何でも天城と東城大学医学部付属病院を叩き落としたいに違いない。各話のマンネリ化を防ぐ意味でも、毎回『天城vs菅井』の構図になることは考えにくい。第4話では天城と医療AIの対決だけでなく、天城のライバルとなる“天才医師”の登場を期待したいが果たして……。天城に関する詳細な過去や、天城が打ち出す新センター構想の全容とともに、第4話の楽しみにしたい。

■番組情報

日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』
TBS系毎週日曜21時~

出演:二宮和也、竹内涼真、葵わかな、キム・ムジュン、田中みな実、石坂浩二、趣里、段田安則、小泉孝太郎、内野聖陽 ほか

原作:海堂尊「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」(講談社文庫)
脚本:槌谷健、守口悠介 ほか
音楽:木村秀彬
主題歌:小田和正「その先にあるもの」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
監修:山岸俊介(イムス東京葛飾総合病院)
プロデュース:伊與田英徳、武藤淳、佐久間晃嗣
演出:西浦正記、加藤亜季子、伊東祥宏
製作著作:TBS

公式サイト:https://www.tbs.co.jp/blackpean_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2024/07/28 09:00
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