トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 伊藤健太郎の大河ドラマ出演で…

伊藤健太郎の大河ドラマ出演で…NHKの「旧ジャニーズ排除」に疑問の声

伊藤健太郎

 女優の吉高由里子が主演を務めるNHK大河ドラマ『光る君へ』の後半を彩る追加キャスト4人が発表され、俳優の伊藤健太郎が約4年半ぶりに「NHKドラマ復帰」を果たすことが決まった。これを機に地上波テレビでの完全復活が期待される一方、ネット上では「伊藤健太郎は出演OKなのに、なぜ旧ジャニーズはダメなのか」などと、NHKの判断基準への疑問の声が湧き起こっている。

 新キャストとして発表されたのは、伊藤をはじめ、女優の南沙良、泉里香、歌舞伎俳優の片岡千之助の4人。伊藤はオリジナルキャラクターの武者・双寿丸役で、これが大河ドラマ初出演となる。

 伊藤といえば、2020年10月に都内で乗用車を運転中に2人乗りのオートバイと接触。バイクに乗っていた男女が負傷したが、伊藤は一時現場から逃走したとして、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕された。最終的には、過失運転致傷容疑は被害者と示談が成立したことで起訴猶予、ひき逃げ容疑は「犯意を認める十分な証拠がなかった」として嫌疑不十分で不起訴となっている。

 それでも事件の影響は大きく、NHKで出演予定だったドラマから降板となり、フジテレビ系で放送予定だった番組も差し替えられるなどの余波があった。2021年秋から俳優復帰したが、しばらくは世間の目が厳しく、なかなか以前のような活躍はできなかった。

 しかし、昨年は主演映画『静かなるドン』や主人公の親友役で出演した大ヒット映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』での演技が好評となり、再び脚光を浴びる存在に。そんな中で、2020年の朝の連続テレビ小説『スカーレット』以来のNHK出演となる大河ドラマへの起用が決定し、いよいよ完全復活ムードとなったわけだ。

 これに対して、ネット上のファンからは「やっとここまで戻ってこれた…うれしい!」「最近は演技が本当にうまくなってきていたから大河楽しみ」「若いのに演技派だから、これからもっとがんばってほしい」などと期待の声が集まった。

 その一方、NHKに対する以下のような疑問の声も相次いでいる。

「伊藤健太郎くんの復帰にはなんの文句もない。ただ彼が出演できるなら、旧ジャニーズをずっと排除しているNHKの判断基準の意味が分からなくなる」
「事件の当事者だった人は出演OKで、事件と何の関係もないジャニーズ(STARTO)タレントが出演見送りされてるのはモヤモヤする」
「これで旧ジャニは出さないって、NHKの判断基準がブレまくってるとしか思えない」

 NHKはジャニーズ性加害問題を受け、旧ジャニーズの後継会社「STARTO ENTERTAINMENT」に所属するタレントの新規起用について「被害者の補償と再発防止が着実に実施されているかを確認できるまで当面行わない」という方針を続けている。しかし、性加害問題は故ジャニー喜多川氏によるものであって、所属タレントは無関係であることから、かねてから一部で「罪のないタレントの活躍の場を奪っている」との批判があった。

 伊藤は先述したように、ひき逃げ容疑については「不起訴」になっており、だからこそNHKも大河ドラマに起用したのだろうが、そういう意味では、旧ジャニーズ系タレントも本人たちにはまったく罪がない。それなのに旧ジャニーズ系タレントはNHKからずっと排除されているため、不満の声を上げるファンが続出したようだ。

 ネット上では「じゃあ香川照之もNHKに出られるってことだよね?」と皮肉る声などもあり、NHKへの疑問の声が止まない状況。国民からの受信料で成り立っている公共放送としては「線引き」を明確にする義務があるのかもしれない。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/07/26 17:00
ページ上部へ戻る

配給映画