体操女子主将・宮田笙子が喫煙&飲酒で五輪出場辞退 野球、サッカー、格闘技、球技…競技別“タバコ事情”
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パリ五輪開幕直前に激震が走ったのが、体操女子主将・宮田笙子が出場辞退したニュース。未成年である宮田の飲酒と喫煙が発覚したことが、その理由だ。
「体操競技は、およそ人間離れした技の連続と鍛え上げられた筋肉から、非常にストイックな印象がありますが、実は愛煙家が多いスポーツ。昭和から平成にかけて日本が強かった時代の男子のトップ選手は、ほぼ全員が愛煙家でしたし、体操界のレジェンド・内村航平も喫煙者です。競技の特性として、持久力よりも瞬発力が要求されるので、タバコへの忌避感が弱いようで、大会では種目が終わるごとにたばこに火を付ける選手もいるほどです」(スポーツライター)
かつては日本人男性の約8割がタバコを吸っていた時代もあったが、それも今や昔。喫煙者の肩身がすっかり狭くなる一方で、“身体が資本”のアスリートでもタバコを吸う人間はまだまだいる。
「メジャー競技でタバコに寛容なのは野球です。昭和の名選手はほとんどが喫煙者と言われており、平成に入ってもロッカールームはタバコの煙で真っ白。タバコを吸わない桑田真澄が、移動バスを禁煙車と喫煙車に分けるように要求したのは有名な話です。ダルビッシュ有は未成年の時、パチンコ屋でタバコを吸っているところを週刊誌に撮られましたし、岡本和真(巨人)や山川穂高(ソフトバンク)も愛煙家。野球は攻守交代があるので、イニングの合間に一服する選手もいます。ゴルフもタバコと親和性が高い競技です。ジャンボ尾崎のチェーンスモーカーぶりは有名でしたが、タバコが手放せない選手は多い。ゴルフはメンタルの部分が大きいので、リラックスするためにホール間のインターバルに吸ったり、時に携帯灰皿を持ってこっそりプレー中に吸ったり……。女子でも吸う選手はいます。大会中はギャラリーの目があるので我慢しても、普段はクラブハウスや練習場の所定の場所でスパスパと吸っている選手はいます」(週刊誌スポーツ担当記者)
試合中に身体をぶつけ合うハードな競技はどうか?
「ボクシングはヤンキー上がりが多いので、とりあえず“昔は吸っていた”という人ばかり。大半はプロになったら止めますが、減量のストレスからタバコに手が伸びたり、コーチやトレーナーに散々“止めろ”と言われているのにこっそり吸ったり、キャリアに直接影響するような例も多々あります。現役時代の厳しさの反動からか、引退するとすぐに吸い始める人も多い印象です。
柔道では、アテネと北京で五輪連覇を果たした内柴正人が喫煙者だったとインタビューで語っています。昭和の大柔道家はこぞって愛煙家でしたが、当時はそもそもタバコを吸わない人の方が少ない時代だったので仕方ないでしょう。
ラグビーは伝統的に酒量がスゴく、酒席では酒とタバコがセット。しかし現代はすっかりアスリート化して、タバコに手を出す余裕もありません。それより顕著なのは観客席。W杯効果でラグビー場には少しずつ女性が訪れるようになりましたが、まだまだ観客席の大半は中高年男性で、ハーフタイムの喫煙所はラッシュアワー状態です。はみ出て吸う人も多く、観客の喫煙マナーはラグビーの大きな課題でしょう」(同上)
それ以外の競技は、喫煙者は“絶滅危惧種”だ。
「サッカーは、若手のトップクラスで吸う選手はほぼ皆無。持久系の競技は、タバコを吸うと露骨にパフォーマンスに影響が出ますからね。もっとも、そういった流れになったのはごく最近のことで、10年ぐらい前までは各チームに喫煙者はいましたし、日本代表経験もあるベテランストライカーのKは今でも愛煙家。海外のスーパースターにはヘビースモーカーもいるので、“タバコを吸っても関係ない”という意見もあります。
その他では水泳やマラソン、バレーボールやバスケットボールは、トップクラスの選手に限って言えば、タバコを吸うという話はほとんど聞きません。JTはバレーボールチームを持っていますが、選手の喫煙とは無関係ですし、バスケはその昔、部室のタバコ臭も定番の部活でしたが、Bリーガーの愛煙家は“ゼロではない”といったレベル。
これはあらゆる競技に共通しますが、タバコがパフォーマンスに与える影響以前に、今の若者には“タバコは臭い”というイメージが強いようで、タバコを吸うのがカッコいいという感覚も理解できないようです。それゆえに今回の宮田の件は“悪目立ち”したという感もある。もっとも、スポーツ界の現場の人間に話を聞くと、『タバコでオリンピックに出られないのはあまりに厳しすぎる』という感想でしたが……」(前出・スポーツライター)
宮田はまだ19歳。女性体操のピークは短いことで知られるが、2028年のロス五輪で今回の借りを返せることも期待したい。
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